この記事ではビジネスシーンでもしばしば使われる慣用句の「お眼鏡に叶う」について、その意味や使い方や、言い換え等を分かりやすく説明します。
「お眼鏡に叶う」とは?意味
「お眼鏡に叶う」の読みは「おめがねにかなう」で、「目上の人に評価されたり、気に入られること」を意味する慣用句です。
この慣用句で使われている「眼鏡」には、「視力を矯正する器具」の意味の他に、「ものごとの善悪や可否を見きわめること」の意味もあり、この慣用句では「眼鏡」は後者の意味から来ています。
また、「かなう」の漢字として、ここでは「叶う」の字を当てていますが、この「叶う」の意味は「思いどおりに実現することや、願っていたことがその通りになること」です。
一方、同じ読みの漢字で「適う」がありますが、こちらには「条件や基準などによく当てはまること」の意味があります。
この両方の漢字の意味を考えると、「お眼鏡に叶う」とするよりも、「お眼鏡に適う」とすべきと言えます。
「お眼鏡に叶う」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
ビジネスシーンでは、上司が部下を気に入っている場合に、しばしば使われれます。
しかし、前項で記載した「お眼鏡」の意味は、人が人を気に入ることだけでなく、目上の人が物に対して気に入る場合にも使われます。
例えば、「部長のお眼鏡に叶うようなデザインは、この中にあるでしょうか」と、ここではデザインを対象にして使われています。
「お眼鏡に叶う」の言葉は、尊敬を示す接頭辞の「お」が付けられているので、前後の表現を敬語とすることで、取引先等の方にも使える言葉です。
「お眼鏡に叶う」を使った例文
・『上司のお眼鏡に叶う人だけが、出世できるような会社では将来が思いやられます』
・『あの厳しい部長のお眼鏡に叶うとは、彼は大した人物です』
・『新卒者が毎日のように面接に来ていますが、中々お眼鏡に叶う人材がおらず、まだ採用予定人数を確保できていません』
「お眼鏡に叶う」の類語や言い換え
「お眼鏡に叶う」の言い換えとしては、「評価される」や「満足する」が挙げられます。
「お眼鏡に叶う」の意味として、「お目に叶う」と言う表現を使う人がいますが、こうした慣用句や言葉はありません。
これは「お眼鏡に叶う」を誤って使っているのです。
間違って、この表現を使わないように注意が必要です。
まとめ
「お眼鏡に叶う」の読みは「おめがねにかなう」で、「目上の人に評価されたり、気に入られること」を意味する慣用句です。
ここでは「かなう」の漢字表記を「叶う」としていますが、言葉のニュアンスからは「適う」と表記すべきと言えます。
一般的にも平仮名表記、または「適う」の漢字が使われています。