「念頭に置いていただけると」とは?
ビジネスでの使い方や、敬語での言い換え方法などについて、分かりやすく解説していきます。
「念頭に置いていただけると」とは?
はじめに「念頭に置いていただけると」の意味を解説していきます。
「念頭」は「心のなか、胸の内」などの意味で使用される言葉です。
「念頭に置く」や「念頭になかった」などの使用方法で使われることが多いものです。
ここでは「念頭に置いて」としているので、「心にとどめておいて」と同じ意味で使用されます。
「覚えておいて」とするよりも、記憶のレベルが低い印象で使用される表現です。
また、「いただく」は「もらう」の謙譲表現です。
これを「いただける」と活用すると、「もらえる」の意味になります。
これらのことから「念頭に置いていただけると」は「心にとどめておいてもらえると」と同じ意味で使用できる言葉だと言えるのです。
「念頭に置いていただけると」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは「念頭に置いていただけると」のビジネスでの使い方・使われ方には、どのようなものがあるのでしょうか。
たとえば、あなたが取引先と費用交渉していたとします。
あなたの希望は契約条件の変更でした。
しかし、この要求は必須ではなく、あくまでも希望として先方に伝達するつもりでした。
このような場合には「条件変更の件は、念頭に置いていただけると幸いです」と記載するとよいでしょう。
このように表現することで、相手に対して控えめに自分の要求事項を伝達できるのです。
この言葉を使う場合の注意点は、押しの弱い表現だということです。
「念頭に置いて」だけでは「記憶にとどめる」程度の意味しかありません。
その上、「いただけると」という表現で願望の形にしているのです。
全体として、かなり控えめな表現だからこそ、丁寧な印象を与えます。
しかし、裏を返せばアピールの弱い表現と言うことになるのです。
「念頭に置いていただけると」を使った例文
ここでは「念頭に置いていただけると」を使った例文を挙げていきます。
例文のように段階的に表現を丁寧にしていくことが可能です。
相手や状況に応じて、柔軟に使い分けるのがよいでしょう。
・『念頭に置いていただけると幸いです』
・『念頭に置いていただけると幸いでございます』
・『念頭に置いていただけると幸甚です』
「念頭に置いていただけると」の類語や敬語での言いかえ
それでは「念頭に置いていただけると」の類語や敬語での言いかえには、どのようなものがあるのでしょうか。
「念頭に置いていただけると」の類似表現
まず「念頭に置いていただけると」の類似表現について解説します。
「念頭」は「記憶の片隅」との言い換えが可能です。
表現は異なりますが、意味は概ね同じになります。
「念頭に置いていただけると」の敬語表現
つぎに「念頭に置いていただけると」を別の敬語表現で言い換えるとどうでしょうか。
例えば「念頭に置いてくださいますと」という言い換えが可能です。
まとめ
このように「念頭に置いていただけると」という表現は、相手に何かを記憶して言え欲しい場合の表現です。
ビジネスでも使えるので、覚えておくとよいでしょう。