この記事では、「警察官」と「刑事」の違いを分かりやすく説明していきます。
「警察官」とは?
「警察官」とは市民の生活や命、財産を守るために働く公務員です。
日常的に潜んでいる危険や、それに対する不安に対処するために国が雇っている人員と言えます。
強盗などの犯罪者を逮捕し被害拡大を食い止めるのも「警察官」の仕事ですし、人を死傷する可能性があるものの現代社会では欠かすことのできない自動車を、安全に運転させるために取り締まることも「警察官」の仕事です。
他にも不審者への対策など「警察官」の仕事は色々ありますが、どのような役割を専門としている部門に従事している人であっても、「警察官」と呼ばれます。
「刑事」とは?
「刑事」とは「警察官」の中でも、犯罪行為をして刑罰を受ける対象となった人を追う、いわゆる「刑事」事件を担当している人達です。
その中でも特に私服捜査している人達のことを指して使われることもあります。
起きてしまった犯罪の捜査や、その犯人を捕まえる役目を持った「警察官」が「刑事」と言えるでしょう。
警視庁などの公的機関でも、犯罪者を捕まえる人たちという意味で「刑事」という言葉は使われますが、こういった「警察官」を指す「刑事」は俗語であり、正式な呼称ではありません。
正確な分類としては、警察署の「刑事課」が犯罪者の捜査と逮捕を専門としている部門であり、それに所属している「警察官」が俗称として「刑事」と呼ばれます。
「警察官」と「刑事」の仕事の違い
市民の生命や財産を守るための公務員が「警察官」で、その中でも犯罪者を捜査し逮捕する役目を持った人が「刑事」という違いがあります。
「警察官」は犯罪が起きた後に対処することも仕事ですが、そもそも犯罪が起きないように警戒し、対策することも仕事です。
そのために見回りをする人たちもいますし、事故の予防に従事し犯罪には一切関わらない「警察官」もいます。
対して「刑事」はすでに起きてしまった事件について、犯人を逮捕し、司法によって罰を受けさせることで被害の拡大を防ぐことが仕事です。
犯罪の解決だけを専門にしているのが「刑事」なので、犯罪を予防するために見回りをしたり、安全を守るためのキャンペーンを考えるなどの仕事を「刑事」がすることはありません。
まとめ
日常的に市民を守る公務員が「警察官」であり、そのなかでも犯罪者の捜査と逮捕を専門にしている部署の人たちが「刑事」です。
警察というと「刑事」を連想する人も多いですが、実際は「警察官」のごく一部でしかありません。
治安の維持にはむしろ犯罪の予防こそが重要であり、あまり目立たないながら多くの「警察官」が事件や事故の予防に割かれていますが、それでも予防しきれなかった事件に対処する人たちが「刑事」と言えます。
