この記事では、ビジネスでしばしば使われる「迅速に手配いただいて」の慣用句の意味などを分かりやすく説明します。
「迅速に手配いただいて」とは?意味
「迅速に手配いただいて」の読みは「じんそくにてはいいただいて」で、「きわめて素早く段取りを進めてもらって」を意味する敬語表現です。
「迅速に手配いただいて」の慣用句を言葉毎に分解して少し詳しく説明します。
まず「迅速」とは、「きわめて速いさまや、すみやかなこと」を意味する言葉です。
「迅」の漢字は「はやいことや、すみやかなこと」の意味を持ち、
「速」も、もちろん「はやいこと」の意味を持つ漢字で、これによって構成される熟語の「迅速」は、「物事の進み具合や進行が非常に速いこと」を指す言葉となるのです。
次に「手配」は「物事に先だって役割や段取りを決めたり、必要な物を用意したりすること」を意味する言葉です。
さらに「いただく」は「もらう」の謙譲語で、自分を下げて相手に敬意を表す敬語表現です。
従って、この三つの言葉から構成される「迅速に手配いただいて」は、「きわめて素早く段取りを進めてもらって」と言う意味の敬語表現となるのです。
「迅速に手配いただいて」の上司や目上に使うときの注意点
「迅速に手配いただいて」は前項で記した通り、「いただいて」と謙譲語が使われており、敬語表現となっています。
また「迅速」は似た言葉の「早速」や「早々」と比較して、最も目上の人に使っても失礼に当たらない言葉だと一般的に言われており、「迅速に手配いただいて」の慣用句は上司や目上の人や取引先の方に使っても問題ない慣用句と言えます。
しかし、それでも失礼ではないかと、さらに敬語表現を強めたいなら、「手配」に接頭辞の「ご」や「お」付ければ良いことになります。
ただ「手配」は接頭辞として「ご」と「お」の両方が使われる珍しい言葉で、どちらを使うべきか悩ましいと言えます。
一般的に尊敬語や謙譲語として使う場合には「ご手配」とし、丁寧語表現とする場合には「お手配」がベターだとされています。
「迅速に手配いただいて」は、ビジネスで何かの手配要請をし、その対応を素早くしていただいたお礼の文章などで使用されるケースが想定され、この場合には「ご手配」が適切です。
従って、「迅速に手配いただいて」の敬語表現をさらに強めるには、「迅速にご手配いただいて」とすべきことになります。
「迅速に手配いただいて」を使った例文
「迅速に手配いただいて」の慣用句は、以下の例文のように使われます。
・『迅速に手配いただいて、非常に助かりました』
・『ご多忙にも拘わらず、迅速に手配いただいて心より感謝申し上げます』
・『迅速に手配いただいて、予定通り開催が可能となりました。本当にありがとうございました』
「迅速に手配いただいて」の返答や返信例
「迅速に手配いただいて」は、何かの手配などを要請した人が、要請された側の人が、それを受けて素早くアクションを取ってくれたことに対して、感謝やお礼を述べる際の文章で使われる言葉です。
従って、この慣用句でお礼を言われた場合、手配内容にもよりますが、「当然のことをしたまでです」と謙遜の文章を使い、「お役に立てて幸いです」と言った表現で返答するのが良いでしょう。
まとめ
「迅速に手配いただいて」は、「きわめて素早く段取りを進めてもらって」を意味する敬語表現です。
さらに敬語表現を強めたい場合には、「迅速にご手配いただいて」とするのが良いでしょう。