上品な表現を知っていると「知識のある人」と認めてもらえます。
「その方」の意味と類語を見ていきましょう。
「その方」とは?
時代劇で耳にしたことがあるのが「その方」です。
「そのほう」あるいは「そのかた」と読みます。
自分以外の人をあらわすフレーズで、声をかける時に用いられています。
「その方」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
その方は漢字で「其方」と書きます。
漢字に直すと丁寧な表現に思えますが、実は荒々しさもある言い方です。
もともと「その方」は自分と対等、あるいは自分より下の身分の人に用いていた表現です。
そのため敬語だと思ってビジネスメールに書き込んでしまうと、大変失礼にあたります。
とくに上司や取引先など、ランクが上の方に使用しないよう注意しておきましょう。
一方で物のありかを示す時に「そちらの方にあります」と言うのは、正しい表現です。
何に対して用いるのかを考えて、臨機応変に活用していきましょう。
「その方」を使った例文
・『そちらの方にございます』
・『そちらの方に行けば、駅が見えてきます』
・『失礼ですが、そちら様はお連れの方でしょうか』
「その方」の類語や敬語での言いかえ
こちらの表現の類語と、敬語を見ていきましょう。
「その方」の類似表現
似ている言い方に「そちら様」があります。
少し離れた距離にいる方を、敬う言い方です。
旅館やホテルのクロークで用いられる表現ですが、取引先や関係者の方に用いると、場合によっては失礼にあたります。
お名前が分かる方には「〇〇様」や「〇〇さん」と当てはめていきましょう。
「その方」の敬語表現
さらに丁寧な言い方に「そちらの方」や「あちらの方」があります。
「そちら」は「そっち」の丁寧な言い方です。
「あちら」も「あっち」をビジネス風に直した表現です。
「そちら」は距離の短い所を指し「あちら」はそれより遠くを示します。
「ただいま担当の者が参りますので、あちらの方でお掛けになってお待ちください」と使っていきましょう。
「その方」の返答や返信例
呼びかけとして用いられているのなら、明るく応じていきたいもの。
「お世話になっております」と対応していきましょう。
まとめ
「その方」をお伝えしました。
古典的な表現を学んで、現代風の言い方に整えていきましょう。