「左様でございます」という表現を聞いたことのある方は多くいらっしゃると思います。
今回は「左様でございます」について使い方の注意点や類似表現についてご紹介します。
「左様でございます」とは?意味
「左様でございます」は「その通りでございます」という意味です。
左様は以前「然様」と書き表されていました。
「然」は「自然」という単語に使われていることからもわかるように「そのまま」という意味があります。
そのため相手の発言に対してその通りであると肯定する意味で使われます。
「左様でございます」の言葉の使い方や使われ方、使うときの注意点
「左様でございます」は相手の発言を肯定する時に使う敬語表現です。
堅苦しい印象があるので二重敬語に感じるかもしれませんが、「ございます」は丁寧語ですが「左様」は形容詞なので二重敬語にはあたりません。
目上の方に対してかなり丁寧な印象を与えたい時に使える、正しい敬語表現です。
ただし、同僚や目上でも親しい先輩に使うと、やや堅苦しく距離を感じさせる表現になってしまう可能性もあります。
また、繰り返して使うとくどい印象を与えてしまう恐れもあります。
使用する時には相手との距離感やくどくなりすぎていないかに注意が必要です。
「左様でございます」を使った例文
「左様でございます」は、相手の発言に対してその通りだと肯定する表現ですから、必ず相手の発言を受けて使用します。
・『この商品はこの1色しかないのでしょうか。左様でございます。』
お客様の発言がその通りであるという意味で使用します。
・『3つ注文したはずなのに2つしか届いていません。左様でございますか。すぐに確認いたします。』
この例文のように、もしかするとこちらにミスがあるかもしれない場合に「そうでしたか」や「そうなのですか」などより「左様でございますか」の方が丁寧な印象を与えることができます。
・『お世話になっております。会議室は3階でしょうか。左様でございます。10時にお待ちしております。』
この例文のように「左様でございます」はメールでも使用できます。
メールの場合は相手のどの発言を受けているのかが明確に伝わるように、引用箇所がはっきりわかるように表記して使用します。
「左様でございます」の類似表現
・「おっしゃる通りでございます」
相手の発言をその通りであると肯定する表現です。
「左様でございます」と同じように使用できますので、左様でございますの繰り返しを避けるのに利用できます。
・「ごもっともでございます」
相手の発言に対してその通りです、という意味ですが「左様でございます」よりも相手への共感が含まれた表現になります。
・「ご指摘の通りでございます」
こちらの間違いを指摘された場合などに使える表現です。
まとめ
「左様でございます」は接客業の方が良く使うフレーズなので聞いたことのある方も多くいらっしゃると思います。
目上の方にとても丁寧な印象を与えたい場合には便利な表現です。
ただし、人によっては堅苦しすぎると感じたり、距離を感じる場合もあるようです。
相手との距離感や反応に合わせて上手に使いこなしてください。