みなさんは、ビジネスシーンで「誠に厚かましいお願いですが」という言葉を使ったことはありますか?今回は、この言葉の意味、使い方と注意点、例文と言い換えについて詳しく解説していきます。
「誠に厚かましいお願いですが」の意味とは?
「誠に」は、「心から、本当に」という意味です。
「厚かましい」は、「図々しく遠慮がない様子」を指しています。
つまり「誠に厚かましいお願いですが」は、「本当に図々しいお願いと思いますが」という意味合いになります。
「誠に厚かましいお願いですが」の使い方と注意点
相手に聞き入れて欲しいお願いがある時に、良く使われている言い回しです。
「厚かましい」とは、「相手の事情や状況を配慮せずに」というニュアンスを含みますので、相手からは「自分勝手な」と受け取られる言葉です。
そこで必要になるのが、相手との心の通ったコミュニケーションです。
こちらから、一方的とも言えるお願いを伝えている訳ですから、相手にとっても何かメリットがないと納得してもらえない可能性があります。
こういった場合に大切なポイントは、「付加価値」を提示することです。
「誠に厚かましいお願いですが」の例文と言い換え
ビジネスシーンで、「誠に厚かましいお願いですが」を使いこなすには、どのような言い回しや言い換えが相応しいか、いくつか例文を見ながら考えてみましょう。
・「厚かましいお願いですが、もっと良い資料に出来るアイデアが浮かんだので、提出期限をあと1日延ばしてください」
「もっと良い資料に出来る」という提案をしているのが大きなポイントです。
提出期限を守れないのはマイナスポイントですが、それを補うに値する付加価値があれば、厚かましい要望を聞き入れる余地が生まれます。
・「本日は厚かましいお願いにも関わらず、急な会議にご出席くださり」
こちらからの無理な要望を聞き入れてもらい、急な会議に参加してくれたことに対して、ここからお礼を述べていく場面です。
この後に続ける言葉として、感謝を伝えるのはもちろんですが、「相手が参加してくれることで、この会議に価値が生まれる」という事を、丁寧な言い方で伝えるのがポイントです。
「この度、急にお呼び立てした理由は、〇〇様の得意な〇〇分野についてのご意見を、ぜひお聞きしたかったからです」という内容を伝えることで、相手にも会議に参加する意味と価値が生まれます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「誠に厚かましいお願いですが」は、相手に無理な要望を聞き入れてもらうお願いをする言葉です。
相手がその要望を受け入れるかどうかの決定をする際に、「そこに何かメリットはあるか」というのが大きな判断材料になるものです。
無条件に自分勝手な要望が簡単に通るほど、ビジネスは甘くありません。
「提案や改善策」があれば、聞き入れる相手にもメリットが生まれ、お互いに有益なやり取りになっていくものです。
「厚かましいお願い」を通せるビジネスパーソンは、“相手と共に成長することが大切である”ということを知っていると言えるでしょう。