みなさんは、ビジネスシーンにおいて、「諸々承知しました」を使ったことはありますか?
今回は、この言葉の意味、使い方や注意点、言い換えについて、詳しく解説していきます。
「諸々承知しました」とは?
「諸々」は「もろもろ」と読み、「多くのもの」「様々な物事」という意味の言葉です。
「諸」には「言」+「者」で成り立ち、「つつしんで言う」+「集まって多い」という意味合いがら「多くの」「様々の」という意味となりました。
「諸」を「々」を用いて重ねることで、「とても多い様子」「様々な事柄」を表現しているわけです。
「承知」は、「事情を知ること」「聞き入れること」という意味の言葉で、「承」の文字は「従う」「受け入れる」の意味を持つことから、目上の相手の依頼や要求を受け入れる際によく用いられています。
「しました」は「した」の丁寧語で、「承知しました」は目上の相手に対して相応しい表現となります。
「諸々承知しました」の使い方や注意点
相手から伝えられた「様々な事柄」「多くの物事」について、「受け入れた」「理解した」というニュアンスを述べたのが「諸々承知しました」となります。
「諸々」は、特定の物事について述べている言葉ではなく、大雑把、ざっくりといった意味合いとして用いる言葉です。
そのため、具体的な説明や情報を正しく伝える場面では、「諸々」は避けたほうが良いともいえます。
また、「承知しました」は丁寧語ですが、より丁寧な表現となる「承知いたしました」があるため、「承知しました」は社内的な使い方、「承知いたしました」は社外的な使い方として使い分けることもできます。
このことから、「諸々承知しました」の使い方の注意点としては、社内的な使い方として上司への応答で用いること、取引先などへの対応時には言い換えや敬語表現の工夫が必要であること、具体的な情報を伝える場面での使用は避けた方がよいことなどが挙げられるでしょう。
「諸々承知しました」の言い換え
・『承知いたしました』
・『かしこまりました』
・『理解いたしました』
・『承りました』
・『ご指示どおりといたします』
・『ご指示どおりに対応します』
まとめ
いかがでしたか。
「諸々承知しました」は、いろいろな物事を聞き入れたことを述べている言葉です。
表現のニュアンスを理解して、目上の相手に失礼のない使い方として、言い換えや敬語表現を工夫できると良いでしょう。