「幾久しくご懇情を賜りたく」とは?
ビジネスでの使い方、敬語での言い換えなど、分かりやすく解説していきます。
「幾久しくご懇情を賜りたく」とは?
「幾久しく」は「いくひさしく」と読みます。
これは、挨拶などのかしこまった場面で使用される言葉で、「末ながく」や「いつまでも」という意味を持ちます。
「幾」は数量の多さや、年月の長さを示す場合に使用される感じです。
そして、「久しく」は「長い期間」を示す言葉なのです。
また、「ご懇情」は「親切な心遣い」を示す言葉です。
ここでは接頭語の「ご」を付与しているため、相手への敬意を含む表現にしています。
さらに、語尾には「賜りたく」と使用しています。
これは「授かる」や「もらう」を意味する謙譲語です。
これらのことから、「幾久しくご懇情を賜りたく」は、「末ながく親切な心遣いをもらいたく」という内容を、フォーマルな表現に言いかえたものだと言えるのです。
「幾久しくご懇情を賜りたく」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは、ビジネスで「幾久しくご懇情を賜りたく」を使う場合には、どのようなものがあるでしょうか。
たとえば、あなたが顧客に挨拶メールを書くことになったとします。
そのメールは、日頃のご愛顧に感謝するもので、少しかしこまった内容でした。
そのため、メールの最後をどのような言葉で締めくくればよいかが分からないのでした。
このような場合には、「今後とも、幾久しくご懇情を賜りたく、よろしくお願い申し上げます」と記載するとよいでしょう。
これにより、かしこまった表現で、相手への挨拶を述べることが可能になるのです。
この言葉を使用する場合には、「賜りたく」に続く言葉に注意しましょう。
この言葉は「賜りたいと」という願望を示すものです。
そのため、続く言葉は「お願い」や「思う」になるのが自然な使い方になるのです。
誤った言葉と組み合わせてしまわないように、注意するとよいでしょう。
「幾久しくご懇情を賜りたく」を使った例文
「幾久しくご懇情を賜りたく」を使った例文を挙げます。
例文のように、「お願い」や「思う」を意味する言葉と組み合わせると、自然な文章を作成できるでしょう。
・『幾久しくご懇情を賜りたく存じます』
・『幾久しくご懇情を賜りたく、心よりお願い申し上げます』
・『幾久しくご懇情を賜りたく、よろしくお願い申し上げます』
「幾久しくご懇情を賜りたく」の類語と敬語での言いかえ
それでは「幾久しくご懇情を賜りたく」の類語と敬語での言いかえを説明します。
「幾久しくご懇情を賜りたく」の類似表現
「幾久しくご懇情を賜りたく」の類似表現には、「末ながくご懇情を賜りたく」があります。
「幾久しく」と「末ながく」は言い方が違うだけで同じ意味を示すものです。
そのため、言葉を差し替えても類似表現として成立するのです。
「幾久しくご懇情を賜りたく」の敬語表現
「幾久しくご懇情を賜りたく」を、別な敬語表現で言いかえるとどうでしょうか。
たとえば、「幾久しくご懇情をいただきたく」のように言いかえできます。
まとめ
このように「幾久しくご懇情を賜りたく」は、締めの挨拶文として使用できるフレーズです。
ビジネスでも使用できる言葉ですので、おぼえておくとよいでしょう。