「書類を送っていただけますか?」という言い回しについての解説です。
「書類を送っていただけますか?」とは?意味
「書類を送っていただけますか?」は、相手に対して敬意を表し、書類というものを送るよう要請する意味を持ちます。
敬語ですので、正しい表現でありつつ、言葉を選ぶ相手については、敬意を示すべき相手になるので、ビジネスであれば、ビジネスパートナーに向けて言い放つのがこの言葉です。
ちなみにいただけますか?という部分が謙譲語なので、相手よりも下手であるといえるのがこの言葉ですが、実は丁寧語ではないのが注意点になります。
「書類を送っていただけますか?」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
実はこの言葉、丁寧語ではなく、単に相手にへりくだって下手に出ているだけのワードです。
なので、ビジネスにおいては、事実をへりくだり、述べているにすぎません。
よって、敬っているそぶりはありますが、へりくだるという方法で敬っていますので相手に対して丁寧さに欠けるので注意です。
丁寧に述べるのであれば、「書類をご送付いただけますか」とすれば、丁寧語と謙譲語を合わせるのでより丁寧な応対になります。
「書類を送っていただけますか?」を使った例文
・『山田さん、部長に書類を送っていただけますか?』
この例は、山田という人物に対して部長と呼ばれる人物に書類を持って行ってもらうよう誘導している言葉で、要は頼みごとをしています。
この時、山田という人物と物を頼み込む人物が対等か、頼み込む側のほうが立場が上であれば、この言葉は一応成立しており、上下関係を示す意味も持ち合わせるのです。
「書類を送っていただけますか?」の返答や返信例
この言葉は、上下関係がしっかりと構築できている場合は、返答においては、「わかりました」や、「できません」という応対が可能なんですが、上下関係が構築されていない場合や、構築した際、自分が一番格下だった場合、失礼に当たるので返答については、おそらく「相手を敬う気持ちがない」と言われたり、「だれに対して頼みごとをしているのかな?」と逆に威圧されるかもしれません。
まとめ
「書類を送っていただけますか?」は、単に謙譲語で相手に対して頼みごとをするというもので、謙虚な姿勢ではありますが、実は、応対については、丁寧ではないです。
よって、だれに対して物を頼んでいるといわれると弱い文章や言葉になります。
逆に、なあなあで通じる間柄であれば、この言葉はとても便利で、相手企業だろうと自社だろうと、自分を信頼してくれている人であの人が言うならやってやろうという間柄であれば、丁寧語を合わせた言葉以上に相手に対してよい方向に事が進むのです。
これは感情論なんですが、ビジネスにおいては感情論がある場合、相手の感情を掴んでいれば、へりくだるだけで相手に対し丁寧に応対せずとも通じるということです。
無論、丁寧に応対したほうが良いのですが、見知ってくるとだんだんと企業間同士でも親近感が出来るので、それを考えれば、そこまで書類を送るという行為については、丁寧に応対せずとも好いのでは?ということになります。