みなさんは、ビジネスシーンにおいて、「しかるべき対応」を使ったことはありますか?
今回は、この言葉の意味、使い方や注意点、言い換えについて、詳しく解説していきます。
「しかるべき対応」とは?
「しかるべき」は、「然るべき」と漢字表記でき、「そうするのが相応しい、当然のように」といった意味合いがあります。
「対応」は、相手からの依頼や要望に受け答えすることを意味します。
つまり、「しかるべき対応」とは、「相手の行動や依頼などに対して、状況に応じた受け答えや行動で返しこと」という意味の言葉です。
「しかるべき対応」の使い方や注意点
例えば、迷惑行為などが発生した場合など、他のお客様へ被害が広がらないよう、また営業妨害や二次被害への拡大を防止するために、「しかるべき対応」として、その状況に相応しい行動を取ることがあります。
また、製品やサービスなどに不備やトラブルがあった際に、お客様へのお詫びや補填も含めて対応にあたることを、「しかるべき対応」ということが出来ます。
注意点としては、「しかるべき」という表現が大げさな表現であると受け取られる可能性があることです。
事務的あるいは法律的なニュアンスを感じる人もいるでしょう。
目の前で起きている問題点が大問題である場合、また大問題になりそうな場合には、「しかるべき対応」によって事態を収束する、予防するといった表現が必要になるでしょう。
ですが、ちょっとしたお客様からの問い合わせなどに対して、毎回「しかるべき対応」と表現する必要なないと考えられるわけです。
スーパーやショップなどでお客様が商品を探していて、店員に声をかけていただいた場面、これに対応する表現としては、「しかるべき対応」よりも、「丁寧な対応」や「親切な対応」を使う方が、お客様に寄り添ったサービスと感じることが出来ます。
「しかるべき対応」の言い換え
・『適切な対応』
・『相応しい対応』
・『早急な対応』
・『迅速な対応』
・『丁寧な対応』
・『親切な対応』
・『しかるべき処置』
・『しかるべき措置』
・『法的処置』
・『法的措置』
「対応」と似た言葉に、「処置」や「措置」があります。
これらもビジネスシーンでよく使われている言葉です。
コールセンターの電話対応、また対面の接客対応では、「しかるべき」よりも、お客様の立場に寄り添った表現で言い換える工夫があっても良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「しかるべき対応」は、言葉の意味としては「適切な対応」や「当然の対応」となりますが、言葉のもつニュアンスとして、多少大げさに感じる人や、冷たさ、堅苦しさの印象を受ける人もいるようです。
その場の状況や相手の立場も見極めた上で言葉遣いを工夫し、心地よく対応していくよう心がけたいものです。