「ご面倒を可能であれば」とは?
ビジネスでの使い方や、敬語での言い換え方法などについて、分かりやすく解説していきます。
「ご面倒を可能であれば」とは?
はじめに「ご面倒を可能であれば」の意味を解説していきます。
この表現は誤用と言えるでしょう。
なぜなら、日本語の文章として成立していないからです。
例えば「ご面倒をおかけしてしまうことを許容できるのであれば」や、「面倒な手続きを踏むことが可能であれば」などに修正すれば意味が通じる文章にできます。
しかし、「ご面倒を可能であれば」という文章は敬語としても日本語としても成立しないのです。
「ご面倒を可能であれば」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは「ご面倒を可能であれば」のビジネスでの使い方・使われ方には、どのようなものがあるのでしょうか。
たとえば、あなたが上司から「この資料を修正できるか」と聞かれたとします。
これに対して、「ご面倒を可能であれば、対応できます」と返答したらどうでしょう。
相手は、あなたが何を言いたいのかを全く理解できないことでしょう。
この場合、ご面倒の対象が誰なのかもわかりませんし、「を」の用法も間違っています。
つまりは文法的に複雑骨折の状況で、何が正しいかすらも識別できないのです。
この言葉を使う場合の注意点は、自分が伝えたいことを明確にすることです。
面倒なことが可能と伝えたいのであれば、せめて「ご面倒が可能であれば」になるはずなのです。
「ご面倒を可能であれば」を使った例文
ここでは「ご面倒を可能であれば」を使った例文を挙げていきます。
例文のようにニュアンスは伝わります。
しかし、日本語として誤った文章になっていることが明白に分かるはずです。
・『ご面倒を可能であれば』
・『ご面倒を可能であれば実現できます』
・『ご面倒を可能であれば難しくはありません』
「ご面倒を可能であれば」の類語や敬語での言いかえ
それでは「ご面倒を可能であれば」の類語や敬語での言いかえには、どのようなものがあるのでしょうか。
「ご面倒を可能であれば」の類似表現
まず「ご面倒を可能であれば」の類似表現について解説します。
「ご面倒」は「お手間」との言い換えが可能です。
しかし、言い換えても文章として成立しないことは同じです。
「ご面倒を可能であれば」の敬語表現
つぎに「ご面倒を可能であれば」を別の敬語表現で言い換えるとどうでしょうか。
例えば「ご面倒を可能でございましたら」という言い換えが可能です。
しかし、敬語でいいかえたところで、意味の通じない文章になってしまいます。
まとめ
このように「ご面倒を可能であれば」という表現は、日本語の文章として全く成立していないことを覚えておくとよいでしょう。
