この記事では、ビジネスシーンもしばしば使われる表現の「前例に鑑みると」について、その意味や使い方等を分かりやすく説明します。
「前例に鑑みると」とは?意味
「前例に鑑みると」における「前例」は「以前や過去にあった例」を意味する言葉です。
また、「鑑みる」の読みは「かんがみる」で「参考にするや、照らし合わせること」を意味する言葉です。
従って、「前例に鑑みると」は「以前や過去にあった例に照らし合わせると」と言った意味になります。
「前例に鑑みると」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
ビジネスにおいては、効率的に仕事を行うことが求められます。
そんな時に、全く白紙状態から考えを巡らせるのではなく、「前例」を参考にして考え、仕事が進められます。
こうした場合に「前例に鑑みると」の表現が使われます。
ビジネスにおいては、「前例主義」は良くないと言われることもありますが、それは過去に実績がないような新しいことは、全くさせないと言うことで、「前例に鑑みて」効率的に仕事を進めることとは、別次元の話です。
また、「前例に鑑みると」の表現は、「前例を参考にする」場合以外に、例えば社内懲罰のように、「前例を踏襲する」場合にも使われます。
ちなみに、「前例に鑑みると」を「前例に鑑みると」と使われるのを見聞きすることがありますが、これは明らかに間違いです。
「前例に鑑みると」とすると、「以前や過去にあった例を照らし合わせると」となり、おかしな表現であることが分かるはずです。
また、この「鑑みると」は難しい言葉であり、また「考えると」と聞き間違えやすいので、こうした心配がある場合は、「照らすと」に言い換えた方が良いかも知れません。
「前例に鑑みると」を使った例文
・『急激な円安が進んでいますが、前例に鑑みると、この円安が弊社に与える影響を推察することが出来ます』
・『いくら大きな成果を上げたからと言って、先例に鑑みれば、そのことで一足飛びに出世するとは考えられません』
・『人事部長は、前例に鑑みるとあり得ない人事を断行しましたが、結果がどう出るかは分かりません』
「前例に鑑みると」の類語や言い換え
「前例」の類語としては「先例」や「過去の例」が挙げられます。
また「鑑みると」の類語としては「照らし合わせると」や「参考にすると」が挙げられます。
従って、「前例に鑑みると」は、元々の言葉と類語を組み合わせて、「前例に照らし合わせると」や「先例に鑑みると」や「過去の例を参考にすると」等と言い換えることが出来ます。
まとめ
「前例に鑑みると」は「以前や過去にあった例に照らし合わせると」と言った意味の表現です。