みなさんは、ビジネスシーンにおいて、「このご時世ですので」を使ったことはありますか?今回は、この言葉の意味、使い方や注意点、言い換えについて、詳しく解説していきます。
「このご時世ですので」とは?
「ご時世」は「ごじせい」と読み、時と共に移り変わる世の中を指した言葉です。
「時世」に接頭語「ご」をつけた言い方であり、「このご時世」という表現は「この」という言葉が今現在を言い表すため、「最近の世の中」というニュアンスになります。
「ですので」とは、「なので」を丁寧にした言い方です。
ですから、「このご時世なので」をより丁寧にした言い方が「このご時世ですので」となります。
つまり、「このご時世ですので」は、今の世の中の様子を指して「こういった社会的状況なので」という意味合いを丁寧表現にした言い方となります。
「このご時世ですので」の使い方や注意点
「このご時世ですので」は、ビジネスシーンをはじめ日常的にもとてもよく用いられる言い回しです。
一般的には、今現在の世の中の様子を指して、その状況を踏まえて話を進める際に使われます。
例えば、コロナウイルス蔓延の状況を踏まえてイベントを中止せざるを得ないことを伝える際に、「このご時世ですのでイベントは中止いたします」と表現することが出来るわけです。
「ですので」は口語として用いられ、文語ではあまり用いられません。
文書やメールなどで相手に伝える際には、言葉の言い換えなど工夫する必要があうでしょう。
この言葉を使う上での注意点としては、「このご時世」の具体的な実情を、相手も理解していることが前提となることが挙げられます。
つまり、世間一般的な常識として誰もが把握している世の中の状況を「このご時世」と言い表していることが分かります。
また、「ご時世」ととてもよく似た言葉に「ご時勢」があります。
読み方も「ごじせい」と同じですが、「時世」は「世の中」そのものを指しているのに対し、「時勢」は「変わりゆく様子」を指している言葉であることから、ニュアンスに違いがあることが分かります。
状況に合わせて上手く使い分けられると良いでしょう。
「このご時世ですので」の言い換え
・『このご時世ですから』
・『このご時世ゆえに』
・『このご時世に鑑みて』
・『このご時世に鑑みて』
・『昨今の状況を踏まえて』
・『当世の状況を踏まえて』
「ですので」の言い換えとして、「ですから」「ゆえに」といった言葉を用いることが出来ます。
これらは、文語体として活用できるため、覚えておくと良いでしょう。
また、「ご時世」の言い換えとしては、「昨今(さっこん)」や「当世(とうせい)」を用いることが出来ます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「このご時世ですので」は、今の世の中を一言で伝えることが出来る言葉です。
ただし、相手も同じ観点で捉えている必要があるため、世間一般的な状況を言い表す言葉であると言えるでしょう。
「今の世の中の状況を踏まえて」といった内容を伝える際に、上手く活用してみてはいかがでしょうか。