この記事では、日常でもビジネスシーンでも、しばしば使われる言葉の「年甲斐もなく」について、その意味や使い方等を分かりやすく説明します。
「年甲斐もなく」とは?意味
「年甲斐もなく」の読みは、「としがいもなく」で、「その年齢に見合った思慮深さや分別がないこと」を意味する言葉です。
この表現の「年甲斐」の「年」 は「年齢」のことで、また「甲斐」は「行動の結果や努力の効果、及び、期待できる値うち」を意味します。
従って、「年甲斐」は「年齢を重ねたことで期待される値うち」の意味で、具体的には「その年齢に見合った思慮深さや分別」という意味になります。
「年甲斐もなく」は、この「年甲斐」が「ない」との表現なので、冒頭の意味となるのです。
「年甲斐もなく」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「年甲斐もなく」は先に説明した通り、「その年齢に見合った思慮深さや分別がないこと」の意味ですが、そもそも「その年齢に見合った思慮深さや分別」と言うものの、この年齢ならこうした思慮や分別があるべきと言う定義など無いため、非常にあやふやな判断基準によるものと言えます。
従って、日常的には中高年の人が非常に若い人を好きになった場合や、中高年の女性がミニスカート等の派手な格好をしている場合や、中高年になり体力が落ちているのに、全力で走ってケガをした場合等、一般的に誰もが年相応な行動でないと思えるケースでこの表現が使われます。
ビジネスシーンでは、大きなトラブルが生じた場合に徹夜で対応したり、ベテラン社員が新入社員を上手にあしらえずに、対等にむきになって議論を戦わせている様なシーンで、この表現が使われます。
「年甲斐もなく」を使った例文
・『彼は年甲斐もなく非常に若い女性に恋をしており、仲間からそのことをいじられています』
・『彼女は年甲斐もなくミニスカートをはいて、若い女子社員から嘲笑をかっています』
・『大クレームに対応するために、課長は年甲斐もなく若い社員と一緒に徹夜した結果、体調を崩して、その後2日間休んでしまった』
「年甲斐もなく」の類語や言い換え
「年甲斐もなく」は「大人げない」と言い換えることが出来ます。
また、先の例のように、容姿や服装が年相応でない場合の限定になりますが「若づくり」と言い換えることも可能です。
まとめ
「年甲斐もなく」は「年齢を重ねたことで期待される値うちがない」との意味で、具体的には「その年齢に見合った思慮深さや分別がないこと」を意味する言葉です。
一般的には中高年の人が、若者と同じ様な行動や服装をしている場合や、若者と張り合って行動している場合に、しばしな使われる言葉です。