「お手元に届いておりますでしょうか」とは?ビジネスでの使い方や敬語や言い換えなど分かりやすく解釈

「お手元に届いておりますでしょうか」とは? ビジネス用語【一語】

みなさんは、ビジネスシーンにおいて、「お手元に届いておりますでしょうか」を使ったことはありますか?

今回は、この言葉の意味、使い方や注意点、言い換えについて、詳しく解説していきます。

「お手元に届いておりますでしょうか」とは?

「お手元」は、相手を敬った言い方として、「相手の手の近くにある状態」を言い表した言葉です。

身近な例としては、飲食店などにおいてお箸を包む袋に「おてもと」と書いてあるのは、お客様を敬って表現されたものであることが伺えます。

「届いておりますでしょうか」は、「おります」「でしょうか」といった丁寧語を用いた言い方で、相手に「届いているかどうか」をたずねた言葉です。

つまり、「お手元に届いておりますでしょうか」は、対象となる品物が相手の手元に届いた状態であるかどうかを、相手を敬った丁寧な言い方で聞いた言葉です。

「お手元に届いておりますでしょうか」の使い方や注意点

ビジネスシーンでは、資料や書面の送付や配布が頻繁に行われています。

その際に、無事に相手の手元に届いているかどうかの確認をするための言葉として用いられているのが「お手元に届いておりますでしょうか」になります。

例えば、会議で用いる資料を事前に配った場合、説明を始める前に「お手元に届いておりますでしょうか」と確認することで、配布ミスや落丁ミスを確認することが出来ます。

また、メールや郵送で送った大切や資料や伝票などが、無事に相手に届いていることを確認する際にも役立ちます。

この言葉を使う上での注意点としては、相手に確認してもらう行動を促す意味合いが含まれていることです。

この言葉を伝えられた側の次の行動は、「ちゃんと届いています」という返事をする必要があるため、相手の立場や状況によっては“煩わしさ”として受け取られる恐れがあることを覚えておくと良いでしょう。

ですから、この言葉を用いた後には、「大変恐縮ですがご確認をお願いいたします」あるいは、「お手数をおかけいたします」といった“気遣いの言葉”を添える工夫が必要になるでしょう。

また、「おりますでしょうか」が、丁寧語+丁寧語の「二重敬語」である見方もあります。

二重敬語はビジネスシーンでは不適切とされていますが、相手を敬う気持ちの表れでもあることから、許容される部分が多いのも事実です。

その場に合った適切な表現を学び、出来る限り正しい表現をする努力は怠らないようにしたいものです。


「お手元に届いておりますでしょうか」の言い換え

・『お手元に届いてございますか』
・『お手元に届いておりますか』
・『お手元に届いていますか』
・『お手元に揃っていますか』
・『お手元をご確認ください』
・『お手元におありでしょうか』
・『お手元にございますか』
「おりますでしょうか」の言い回しが二重敬語であると懸念される場合は、「ございますか」あるいは「おりますか」と言い換えると良いでしょう。

「お手元に届いてございますか」あるいは、「お手元に届いておりますか」で、失礼のない丁寧な表現として伝えることが出来ます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

「お手元に届いておりますでしょうか」は、相手に大切な品物が無事に届いているかどうかの確認を促す言葉です。

相手に失礼のないように丁寧に伝えたいという思いが二重敬語を招いているのだとすれば、ある程度の範囲は許容されている現状が理解できるでしょう。

とは言え、正しい言葉遣いは、ビジネスパーソンとして身につけるべきスキルです。

円滑なコミュニケーションが取れるよう、言葉の意味や使い方の理解を深めておきましょう。