「些少ながら」の解説をしていきます。
気になるビジネス敬語を、正しく覚えていきましょう。
「些少ながら」とは?
「些少ながら」とは、僅かであることを例えた言い方です。
「些少」は「さしょう」と読みます。
恥ずかしいくらい、少しであることを意味します。
「些少ながら」というと、こちらの手渡した金銭や行動が、取るに足らないものであることを示しています。
謙遜めいた、日本人らしいフレーズです。
「些少ながら」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「些少ながら」は僅かばかりの謝礼を手渡すとき、相手の力になりたいときに使います。
「おごがましい話ですが」と、へりくだって伝えたい場合に用います。
贈り物を手渡すときの「つまらないものですが」に似ていて、自分を下げて相手を高める言い回しです。
ビジネスシーンではよく用いられているので、覚えておくと円滑なやり取りをおこなえます。
一方で海外の方と話をするとき、まとまった金額を手渡す際など「些少ながら」を用いるとかえって失礼にあたることもあります。
形式に拘らずフレキシブルに使ってみてください。
「些少ながら」を使った例文
・『些少ながら、本日のお礼です。お納めください』
・『些少ながら、お手伝いさせてください』
・『些少ながら、お受け取りください』
「些少ながら」の類語や敬語での言いかえ
「些少ながら」の言いかえとして「心ばかりですが」や「気持ちばかりですが」があります。
せめてものお礼として、僅かなお金や贈り物をしたい場合に用います。
こちらも情緒ある、美しい日本語です。
「些少ながら」の類似表現
「些少ながら」と似ている言い方に「ほんの僅かですが」もあります。
「僅か」とは、極めて少ない内容を意味します。
口頭でお渡しする際に引用できる、柔らかい言い回しです。
「些少ながら」の敬語表現
さらに丁寧に伝えたいのなら「些少ではございますが」と言い換えます。
「ながら」を「ではございますが」と変換すると、改まったニュアンスが加わります。
丁寧さを醸し出したいとき、こちらの言い方を心得ておきましょう。
「些少ながら」の返答や返信例
「些少ながら」と謝礼を手渡されることがあります。
その方との関係によりますが、相手の厚意を大切にしたいときは「お心遣いをいただき、誠にありがとうございます」とお礼を言って丁重に受け取ります。
相手の気持ちを大切にした、丁寧なやり取りを心がけておきましょう。
まとめ
「些少ながら」の意味と使い方を学びました。
この表現は「少しですが」というニュアンスがあります。
僅かなお礼をしたいときに使います。
正しい言い方を知って、ビジネス敬語の達人になっていきましょう。