この記事では、「同上」の意味とビジネスの場で使う場合について詳しく説明していきます。
「同上」とは?
「どうじょう」と読み、前に述べたことや、書いたことと同じであるという意味になります。
「同上」を使う前に、必ず意味のある文章や言葉があり、それと同じということを表します。
書き言葉なので、基本的には会話の途中で使うことはありません。
類語に、「同前」【どうぜん】があり、ほとんど同じ意味で使われています。
「同上」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「同上」は、前に述べたことと同じだということを省略して書いている言葉なので、どちらかというと簡略な印象を与えます。
丁寧な説明文を書く場合や、あらたまった文章を書くときなどには、使用しないほうが無難です。
記号であらわす場合には、「〃」となり、「ノノ字点」【ののじてん】や「同じく記号」【おなじくきごう】などと呼ばれます。
前と同じことを表す記号なので、手書きのメモを上司に渡す時には使うこともありますが、正式な文書で使うことはほぼありません。
「同上」は、主に文章について使いますが、グラフなどに対して使用することもあります。
ビジネスの場で、「同上」がよく使われる場面は、履歴書や、個人情報などを書く書類になります。
例えば、住所や電話番号を書く欄が二つ以上あり、どちらも同じ住所だった場合です。
この場合、正式な書類なので、住所を二つともきちんと書いたほうが丁寧になります。
しかし、読む人の立場に立つと、長い住所を最後まで同じ場所なのかを確認するよりも、「同上」と書かれているほうが分かりやすくなります。
そのため、履歴書の住所や電話番号では「同上」が積極的に使われています。
署名捺印の必要な書類に関しては、「同上」では認められないことがあるので、注意が必要です。
役所に提出する書類や、裁判所などに書面を提出する場合などです。
「同上」を使った例文
・『同上という言葉を多用すると、手抜きした書類だと思われます』
・『書類に、現住所と実家の住所を書く欄があったので、二行目は同上と書きました』
「同上」の返答や返信例
「同上」という言葉は、上に書いたものの下に、一行又は一つの欄を使って「同上」と書く事が多くなります。
そのため、返答は必要ないことがほとんどになります。
省略された言葉なので、相手からの文章に「同上」が使われていたとしても、返信するときには書かないほうが良いこともあります。
まとめ
「同上」は、連絡先などが上と同じ時に使うことの多い言葉です。
省略された文章になるので、使い方には注意が必要です。
失礼になるかもしれないときや、契約書、役所への書類を書くときには不適切な表現です。