この記事では「やりがい搾取」について説明していきます。
「やりがい搾取」とは?
やりがいがあることを意義とさせて、非常に低賃金または無償で働かせることを指します。
低賃金は相場より低い時点で低賃金とみなして構いません。
会社での業務だけではなくボランティア活動などでも使われる言葉で、教育社会学者の本田由紀さんにより名付けられたものです。
「次につながるから今回はただで」というイラストレーターへの依頼などもやりがい搾取と言って良いでしょう。
低賃金が度を越した場合はひどいやりがい搾取ということができます。
荷重勤務であれば労働基準監督署に相談ができますが、昇給がないというケースが対処が難しいものです。
また、無給のボランティアでやりがい搾取を感じた場合はやめるのが早いと言えるでしょう。
「やりがい搾取」を使った例文
・『交通費も出ず、昇給の見込みもない仕事なのでやりがい搾取を感じてきている』
・『ボランティアと言えば聞こえが良いが、交通費、昼食代などを自腹ではらって半日働いているのはやりがい搾取ではないか』
・『社会に貢献する仕事だからと強く言われているが経済を回せるほどの給料も出ておらず、非常にやりがい搾取を感じる』
「やりがい搾取」の言いかえ表現
ただ働き、無償労働、低賃金などが言い換えのできる言葉としてとして近いものがありますがいずれにせよ雇用側はほぼこの言葉を使うことはありえず、クラウドソーシングサービスなどにおいて依頼者向けの「低コスト」でできるという言葉は最低賃金以下の仕事が依頼できるという意味が隠れています。
会社側にとってやりがい搾取は好都合な社員ということができ「良い社員」という言葉すら言い換えになりかねません。
「やりがい搾取」の類似表現
やりがいを盾にする、社会的意義を盾にすることで賃金を減らす言葉であれば類似表現と言えますが、広義ではブラック企業は社会的貢献を訴えて社員を使い潰してしまうということから類似した表現と言えるでしょう。
対義語は仕事の割に給料が良いという言葉になり、濡れ手で粟という言葉がありますが、実在しない概念とも言えるでしょう。
「やりがい搾取」の敬語表現
やりがい搾取という言葉は敬語で使うケースはなく、ご熱心などをやりがいの敬語として使えますが、一般的な言葉としては成立するものがありません。
「やりがい搾取」の英語表現
やりがいがそのままであるyarigai exploitation passion pay Rewarding exploitationあたりが英語表現とされexploitationは搾取の英語です。
まとめ
やりがい搾取は逆の概念がほぼない悪質な労働環境で不況、就職難を背景にした場合企業側は非常にやりやすい立場にあり、救済できる機関があまり多くなく労働基準監督署の存在は頭にいれるべきでしょう。
やりがい搾取的なボランティアはとくに厄介と言えます。