「頂戴致します」を詳しく解説していきます。
社会人としての教養を身に付けましょう。
「頂戴致します」とは?意味
「頂戴致します」とは、へりくだって頂くこと。
お金や物を受け取る際につかいます。
もともと「頂戴致します」の「頂戴する」は、謙譲語としての働きがあります。
お客様が差しだした金銭や品物を、こちらがお預かりする行為をあらわします。
また「致します」も「する」の謙譲語です。
そのため謙譲語がふたつ重なっていることから、二重敬語とする指摘もあります。
ただ「頂戴致します」はお会計のシーンで「五千円を頂戴致します」と用いられるように、日常生活にすでに馴染んでいる表現です。
「お気持ちだけ頂戴致します」や「ふるさとの銘菓、ありがたく頂戴致します」のように、相手のお気持ちを受け取る際にも用いられています。
あまりかた苦しく考えず、臨機応変に使っていきましょう。
「頂戴致します」の上司や目上に使うときの注意点
「頂戴致します」は先ほどお伝えしたように、二重敬語の表現です。
そのためマナーにうるさい上司に「お時間を頂戴致します」と声をかけると、怪訝な顔をされることもあるかもしれません。
正しくは「頂戴致します」ではなく「頂戴します」になるので、知識は知識としておさえておくといいです。
一方で「頂戴致します」は、文法としては間違っているのにも関わらず、広く用いられている言葉です。
初めての取引先と顔合わせするとき「お名刺を頂戴致します」や「資料を頂戴致します」と用いることも多いです。
もし相手の担当者が「頂戴致します」をひとつの敬語として使っていたとしたら、こちらも空気を読み、それにあわせた言葉を選んでいくという方法もあります。
相手に不快な思いをさせない、大人の対応をしていきましょう。
「頂戴致します」を使った例文
・『私用があるため、木曜日はお休みを頂戴致します』
・『商品代金とは別に、送料を頂戴致します。ご了承ください』
・『もったいないお言葉、ありがたく頂戴致します』
「頂戴致します」の返答や返信例
「頂戴致します」とメッセージを受け取ったら、どのような返事をおこなえばいいのでしょうか。
「頂戴致します」は二重敬語という指摘もありますが、世間では普通に用いられています。
それほど神経質にならなくてもいい表現なので、仮に取引先の担当者が使っていたとしても、自然なやり取りを心がけていきましょう。
例えば「資料を頂戴致します」と言われたら「お手数おかけします。
よろしくお願いします」とお礼の言葉を付け加えます。
「お名刺を頂戴致します」なら「山本商事の田中と申します。
お世話になります」と、こちらの氏名を名乗り挨拶します。
失礼のない対応を心がけていきましょう。
まとめ
「頂戴致します」の意味と使い方をお伝えしました。
「頂戴致します」は二重敬語という指摘もありますが、一般社会に広く親しまれている言葉です。
「いただきます」や「頂戴します」と同じように使えます。