「事業から撤退する」とは?ビジネスでの使い方や敬語や言い換えなど分かりやすく解釈

「事業から撤退する」とは? ビジネス用語【一語】

ビジネス用語の「事業から撤退する」はどのような意味を持つ言葉なのでしょうか。

「事業から撤退する」とは?意味

「事業から撤退する」とは、「見込みのなくなった事業を終了させ市場から退くこと」を意味するビジネス表現です。

「事業から撤退する」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点

営利目的で企業が行う活動のことを「事業」といいます。

一般的にはビジネスそのものを意味する言葉として使われますが、ビジネス用語では分野やジャンルを絞り込んだ特定の市場におけるビジネス活動という意味で使われます。

企業は事業により成り立っていますが事業はひとつだけとは限りません。

個人経営のような小さな規模の企業であれば一つの事業で経営が成り立っているケースも多く見られますが、企業の規模が大きくなればなるほど事業は複雑で多角化していきます。

一つの企業でも異なる事業であれば競争する市場は別になります。

例えば飲料事業と食品事業を手掛けている会社においてそれの授業は別の市場で競争しているので直接的に競合することはありません。

飲料事業は独自の方針で競争相手と争っており、食品事業は別の市場において異なる競争を繰り広げます。

各事業の業績はそれぞれ個別に判断されます。

グループ全体で見れば好調であっても特定の事業が不調であるケースは少なくありません。

このようなケースにおいて不調な事業を終了させ市場における競争を退くことを「事業から撤退する」と表現します。

事業そのものを終わらせてしまうので終了後は一切市場との関わりはなくなります。

企業内においては事業に関わっていた人材の配置転換や拠点の見直しなど撤退するにあたって必要な整理や再編が行われますが、誰するのにもコストがかかるためどのタイミングで撤退を判断するかは重要な問題です。

「事業から撤退する」理由としては利益見込みの低迷によるものが一般的です。

これ以上事業を続けても利益が上がる見込みがない、あるいは赤字がかさんでしまうなど企業にとってメリットがないと判断されれば事業は打ち切られ市場から撤退することになります。

ただし、事業からの撤退は重要な判断であり経営の根幹にかかわる問題であることから慎重な判断を必要とします。

企業によっては赤字覚悟で事業を存続させることもありますし、身軽な経営を重視する新興企業では十分な利益があるうちに「事業から撤退する」ケースも見られます。


「事業から撤退する」を使った例文

・『赤字がかさんで事業から撤退する』
・『事業から撤退するかどうか役員会で検討する』
・『競争に敗れて事業から撤退する』

まとめ

「事業から撤退する」というのは企業にとって非常に重い判断です。

場合によっては企業の屋台骨が揺らぎかねないため結論を下すまでに数年かかることも珍しくありません。

とても重い意味を持つ言葉なので意味を正しく理解しておきましょう。