「多大な損害」を解説していきます。
気になるビジネス敬語を、正しく学びましょう。
「多大な損害」とは?
多大な損害とは、大きな被害をあらわします。
「多大」とは、とても大きな数のこと。
そして損害は、こちらが受けた被害やマイナスのお金を示しています。
良いシーンではなく、悪いシーンで用います。
「多大な損害」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「多大な損害」とは、使用できるシーンが限られている表現です。
例えばサイバー攻撃を受けて会社のシステムが使えなくなったとき、インフラ設備に不備があって事業が満足におこなえなかった場合に適用されます。
会社単位の損害、被害に利用されるのが「多大な損害」です。
一方で仕事で失敗をして始末書が書くときに「多大な損害をおかけし、申し訳ございません」という言い方はしません。
個人の落ち度であれば「多大なご迷惑をおかけし」と言い直すので、ニュアンスの違いを改めて抑えておきたいです。
語彙の差を学んでおきましょう。
「多大な損害」を使った例文
・『大規模な通信障害が起こり、多大な損害を受けた』
・『雷による停電で、多大な損害が発生している』
・『自然災害による多大な損害を防ぐために、会議が開かれた』
「多大な損害」の類語や敬語での言いかえ
「多大な損害」の言いかえとして「莫大な損失」や「桁違いの損失」もあります。
莫大も桁違いも、とても大きなスケールを示しています。
そして損失は、利益を失ってしまう状況を指します。
「莫大な損失を被りました」として使います。
「多大な損害」の類似表現
良く似た言い方として「多大なご迷惑」があります。
個人的なミスをお詫びしたい場合にも使える、万能な表現です。
「多大なご迷惑をおかけし、心よりお詫び申し上げます」と引用します。
「多大な損害」の敬語表現
さらに丁寧に言い直したいなら「多大なご迷惑とご心配」に言い換えます。
顧客や取引先に対して、こちらの不備をお詫びする際にも使えます。
「多大なご迷惑とご心配をおかけし、心よりお詫び申し上げます」と綴っていきます。
もちろんこの文だけではなく、どうしてそのような不具合が起こったのか、具体的に説明することも大切です。
形式的な文書にならないよう、注意しながら文面を作成していきましょう。
「多大な損害」の返答や返信例
もし先方がクレームとして「多大な損害」を用いて連絡してきたら、まずはお詫びのひと言をお伝えしていきます。
「この度はご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません」が基本のパターンです。
相手の話に耳を向け、誠心誠意対応する姿勢を見せていきたいです。
まとめ
「多大な損害」の意味と使い方を学びました。
この表現はシステム障害で企業が損失を受けたときに使います。
個人の謝罪文としては不適合な言い方なので、注意しておきましょう。
類似表現も併せて覚えておきたいです。