みなさんは、ビジネスシーンにおいて、「もうしばらくお待ちくださいますようお願いいたします」を使ったことはありますか?
今回は、この言葉の意味、使い方や注意点、言い換えについて、詳しく解説していきます。
「もうしばらくお待ちくださいますようお願いいたします」とは?
「もうしばらく」は、「あと少しの間」という意味合いがあります。
「しばらく」は漢字で「暫く」と表記されることもあります。
「暫」という文字は「太陽を刀で斬る」という象形から、「日数や時間を区切る」というニュアンスが生まれ、「切りとられた時間」を示す言葉として「しばらく」となりました。
「お待ち」は、接頭語「お」を付けた丁寧な言い方で、「くださいますよう」は、「してくれ」をへりくだった言い方にした言葉です。
「お願いいたします」は、相手への依頼を丁寧に伝える言葉です。
つまり、「もうしばらくお待ちくださいますようお願いいたします」は、相手に少しの間だけ待っていて欲しい場面で使う言葉になります。
「もうしばらくお待ちくださいますようお願いいたします」使い方や注意点
ビジネスシーンでは、相手に対して「少し待って欲しい」という場面はよくあることです。
ですから、「もうしばらくお待ちくださいますようお願いいたします」は、よく使われている言葉と言えます。
また、「お待ちくださいますよう」が丁寧な謙譲表現であるため、目上の相手に対しても使うことが出来ます。
この言葉の注意点としては、「もうしばらく」という言い回しにカジュアルさがあることです。
よりかしこまった場面で用いる場合には、言い換えなどによるひと工夫があると良いでしょう。
「もうしばらくお待ちくださいますようお願いいたします」の言い換え
・『今しばらくお待ちくださいますようお願いいたします』
・『今しばらくお時間をくださいますようお願いいたします』
・『少々お時間を頂戴したく存じます』
・『もうしばらくお待ちくださいませ』
・『今しばらくお待ちください』
・『少し待ってください』
「もうしばらく」という言い方は、決して失礼な表現ではありませんが、よりかしこまった言い方のバリエーションのひとつとして、「今しばらく」がとてもよく使われていますので、この機会に覚えておくことをおススメします。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「もうしばらくお待ちくださいますようお願いいたします」は、相手から少し時間的な猶予をもらいたい場面で使う言葉であることが分かりました。
この言葉は、文語・口語どちらでも活用できます。
また、ビジネスシーンにおいて目上の相手に対して、かしこまった場面での言い換えとして、「今しばらく」が活用できます。
「しばらく」という言葉の漢字表記として「暫く」を使うこともあり、「暫」の文字の成り立ちから「時間的な意味合い」を垣間見ることが出来るのも、言葉の奥深さと言えるでしょう。