この記事では、「事情をご勘案いただき」の意味を分かりやすく説明していきます。
「事情をご勘案いただき」とは?意味
「事情をご勘案いただき」は、「自分達が現在困っていることがあり、相手にあこれこれと考えて判断してもらうことを伝える丁寧な表現」という意味です。
現在社内でうまくいかないことや、社会的によくない傾向にある時に、全ての要因を含めて考えて判断して欲しいとお願いする時に使われます。
基本的に、自分達では解決できない事に対して、相手に譲歩してもらいたいと思い、条件や内容を提示する文章が後に続きます。
ビジネスでは利害関係が発生する場合、多少図々しくても相手にお願いしなければならないシーンも多くなります。
文法的に間違いはありませんが、複雑な事情があってやむを得ないというニュアンスを強調する意味で「諸事情をご勘案いただき」にした方が説得力ある文章になります。
「諸事情をご勘案いただき」の成り立ち
「諸事情をご勘案いただき」は「諸事情+を+ご勘案+いただき」で成り立っています。
「諸」は「多くのもの」「さまざまなもの」という意味、「事情」は「物事がある状態に至るまでの理由や状態、結果」という意味、「を」は助詞、「ご」は相手の動作や状態を敬う接頭辞、「勘案」は「様々な条件を視野に入れて判断する」という意味、「いただき」は動詞「もらう」の謙譲語「いただく」の連用形です。
尊敬語と謙譲語が含まれていますので、目上の人や取引先の人に使えます。
「諸事情をご勘案いただき」の言葉の使い方や使われ方
「諸事情をご勘案いただき」の言葉の使い方や使われ方は以下の通りです。
・『諸事情をご勘案いただき、誠にありがとうございます』
相手がこちらの状態をあれこれと考慮して、良く取り計らってくれたことにお礼を述べる時に使われます。
・『諸事情をご勘案いただき、再度ご検討のほどよろしくお願いいたします』
無理な要求や条件などを提案してきた相手に対して、もう一度よく考えなおして欲しいとお願いする時に使われます。
「諸事情をご勘案いただき」の類語や言いかえ
「諸事情をご勘案いただき」の類語や言いかえは以下の通りです。
「諸事情をご斟酌いただき」
「斟酌」は「しんしゃく」と読み、「相手の事情や心情に十分に配慮して、ほどよく取り計らうこと」という意味で、「勘案」よりも相手に心配りするニュアンスがあります。
「諸事情をご理解いただき」
「理解」は「他人の気持ちや立場を察すること」で、最もシンプルな表現になります。
まとめ
今回は「諸事情をご勘案いただき」について紹介しました。
「諸事情をご勘案いただき」は「相手にあこれこれと考えて判断してもらうことを伝える丁寧な表現」と覚えておきましょう。