ビジネスでは「お気持ちだけで十分です」という表現を使うことがあります。
この言葉の意味や使い方、言いかえなどについて、分かりやすく解説していきます。
「お気持ちだけで十分です」とは?
はじめに「お気持ちだけで十分です」という言葉は、断ることが必要な場面で使われます。
しかし、ストレートに「いりません」や「不要です」と表現すると、相手に嫌な印象を与えてしまう可能性があります。
そのような場合に、相手の要求を断りながらも、過度に否定的な要素がないようにした表現が「お気持ちだけで十分です」なのです。
「お気持ちだけで十分です」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは「お気持ちだけで十分です」のビジネスでの使い方・使われ方には、どのようなものがるのでしょうか。
例えば、
取引先の方が訪問した際に、お土産を持ってきてくれたとします。
しかし、社規では贈り物を受け取ることが禁止されています。
この場合に「社規で禁止されていますので受け取れません」と言う代わりに「お気持ちだけで十分です」と相手に伝えるとスマートな表現になります。
このように「お気持ちだけで十分です」をうまく使うことで、相手の心象を悪くするリスクを最小限に抑えることができるのです。
一方で、いわば「やんわり」断る方法であるため、ハードな交渉場面などでの使用には適さないと言えるでしょう。
「お気持ちだけで十分です」を使った例文
ここでは「お気持ちだけで十分です」を使った例文を挙げていきます。
このように後ろに文章を続けてもよいですし、「お気持ちだけで十分です」で止める形でも使えます。
また、後者の場合は、少し余韻を残すニュアンスになると言えます。
・『お気持ちだけで十分ですので、おおさめ下さい』
・『お気持ちだけで十分ですので、受け取れません』
・『その件であれば、お気持ちだけで十分です』
「お気持ちだけで十分です」の類語や敬語での言いかえ
それでは「お気持ちだけで十分です」の類語や敬語での言いかえには、どのようなものがあるのでしょうか。
「お気持ちだけで十分です」の類似表現
まず「お気持ちだけで十分です」の類似表現としては「お心だけで~」が使えます。
また「ご厚意だけで~」も類似の表現と言えるでしょう。
いずれの場合でも、文意は大きく変わりませんので、任意に使い分けができます。
「お気持ちだけで十分です」の敬語表現
つぎに「お気持ちだけで十分です」を別な敬語表現で言い換えた場合ですが「ご厚意だけで結構でございます」などといいかえることが可能です。
ただし、「結構です」は少し否定的な印象を生む可能性がある表現でもあるため、注意が必要です。
まとめ
このように「お気持ちだけで十分です」という言葉には、相手に少しでも嫌な思いをさせないように断ろうという姿勢が垣間見えます。
これらの言葉を上手に使いこなし、相手に配慮できるビジネスマナーを身に付けていきたいものです。