この記事では、「納涼の候」とは?
ビジネスでの使い方や言い換えなど分かりやすく解釈していきます。
「納涼の候」とは?意味
「納涼の候」は「のうりょうのこう」と読み、「納涼」とは、夏の猛暑を避けるために涼しさと過ごしやすさを作り出す事を指す言葉です。
「避暑」という似た言葉もありますが、こちらは「暑さから避けるために涼しい土地に移動する」という意味があるので、「納涼」とは少しニュアンスが異なっています。
「納涼」は必ずしも暑さから逃れる事を前提としている訳ではなく、涼しさを味わう事を目的としたものを指し、例えば身体を冷やすような食べ物を食べたり、涼しさを感じるようなものを作ったり、怪談などで涼しいと感じるような演出を楽しんだり、涼しさを味わう事を「納涼」と呼びます。
「候」とは、「季節」や「時期」を表す言葉ですので、「納涼の候」とは、「猛暑を避け、自分たちで涼しさを作り、味わうような時期ですね」という意味を持った、夏季の挨拶になります。
「納涼の候」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「納涼の候」は、暑さを感じる時期に使われる挨拶のひとつです。
使用するに適した時期が決まっている訳ではありませんが、一般的に夕方を過ぎると少しだけ涼しさを感じるようになり始める8月中頃から使われる事が多くなっています。
主に暑中見舞いや、残暑見舞いなどの挨拶の冒頭に「納涼の候」と書く事で、印象の良い文章になります。
主に暑中見舞いや残暑見舞などに使われ、個人宛はもちろんの事、目上の人、企業や団体宛てまで広く使う事ができます。
ただ、使用できる時期が8月中と限られているので、使う時期を間違えないように注意が必要になります。
「納涼の候」を使った例文
・『納涼の候、いかがお過ごしでしょうか』
・『納涼の候、その後お元気でしょうか』
・『納涼の候、貴社におかれましては、ますますのご清栄のことと拝察しております』
「納涼の候」の類語や言い換え
「納涼の候」には、季節を表している同様の似た挨拶が存在します。
主に夏季に使用される挨拶で「新涼の候」や「夏季の候」、「残炎の候」などが挙げられます。
いずれも、夏季に使用される挨拶ですが、使用されている漢字によって抱く印象が変わってきます。
相手に送る時期を考えて適切な挨拶を選択しましょう。
まとめ
「納涼の候」とは、夏季に使われる挨拶のひとつです。
暑い時期は誰もが涼しさを求めて、いろいろな工夫をします。
それを表した挨拶が「納涼の候」です。
自分と相手の気持ちを挨拶で共有する事で、相手からの印象もよくなります。
適切な時期やタイミングで使用できるようにしましょう。