「心苦しく存じております」とは?
ビジネスでの使い方、敬語での言い換えなど、分かりやすく解説していきます。
「心苦しく存じております」とは?
「心苦しく」は「心苦しい」という動詞が連用形になったものです。
「心苦しい」は、「相手に申し訳なく思う」ことを意味する言葉です。
相手に迷惑や負担をかけてしまい、申し訳なく思うことで、心が苦しく感じられるのです。
また、ここでは「存じております」という謙譲語を使用しています。
「思う」を意味する謙譲語が「存ずる」です。
これを「存じております」にすれば「思っています」と同じ意味になります。
なお、「おる」は「いる」の謙譲語です。
さらに「おります」にすることで、現在進行形を示すための表現になるのです。
「心苦しく存じております」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは、ビジネスで「心苦しく存じております」を使う場合には、どのようなものがあるでしょうか。
たとえば、あなたが担当しているプロジェクトで、休職者が発生したとします。
その人員は、過度な残業により体調を崩してしまったのです。
あなたは、プロジェクトの責任者として、そのことに対して申し訳なく思うのでした。
このような場合は、「体調を崩すまで残業してしまったことを、心苦しく存じております」と述べるとよいでしょう。
これにより、自分が申し訳なく思っている気持ちを、上手に言いかえて表現できるのです。
この言葉を使用する場合には、「存じております」の使い方に注意しましょう。
「存ずる」は謙譲語です。
そして「おります」も謙譲語なのです。
そのため、「存じています」や「思っております」など、謙譲語を一つだけにする言いかえも可能です。
文章のバランスや、使いたい状況に応じて、柔軟に変化させて使用するとよいでしょう。
「心苦しく存じております」を使った例文
「心苦しく存じております」を使った例文を挙げます。
例文のように、言葉を少し加えて使用できます。
また、心苦しく感じる対象や状況などに言及すると、分かりやすい文章にできるはずです。
・『日頃から、心苦しく存じております』
・『その件については、心苦しく存じております』
・『ご不便をおかけしていることに、心苦しく存じております』
「心苦しく存じております」の類語と敬語での言いかえ
それでは「心苦しく存じております」の類語と敬語での言いかえを説明します。
「心苦しく存じております」の類似表現
「心苦しく存じております」の類似表現には、「申し訳なく存じております」があります。
「心苦しく」と「申し訳なく」は、同じような意味で使用できる類似表現だと言えます。
「心苦しく存じております」の敬語表現
「心苦しく存じております」を、別な敬語表現で言いかえるとどうでしょうか。
たとえば、「心苦しく存じ上げております」のように言いかえできます。
まとめ
このように「心苦しく存じております」は、何かを申し訳なく思う感情を表現したフレーズです。
ビジネスでも使用できる言葉ですので、おぼえておくとよいでしょう。