「ご考慮の上」とは?
ビジネスでの使い方、敬語での言い換えなど、分かりやすく解説していきます。
「ご考慮の上」とは?
「ご考慮の上」は「考慮の上」を丁寧にした言葉です。
ここでのポイントは、接頭語に「ご」を付けていることです。
これにより、「考慮」という単語を丁寧に表現し、相手に敬意を示しています。
また、「考慮」は「考える」と「慮る」で構成されています。
「慮る」は、「おもんぱかる」と読み、「考えを巡らせる」ことを意味します。
このことから、「考慮」は、シンプルにするならば、「考えること」と言いかえできます。
また、ここでは「~の上」を組み合わせています。
これは「~してから」や「~した上で」を意味する言葉です。
これらを総合すると、「ご考慮の上」と平易に言いかえると「考えてから」の意味になると言えるのです。
「ご考慮の上」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは、ビジネスで「ご考慮の上」を使う場合には、どのようなものがあるでしょうか。
たとえば、あなたが部長とミーティングしていました。
議題は、来年度の部門の体制についてでした。
あなたは、考えられる体制案を複数準備して、部長に内容を説明しました。
そして、最終的には部長に判断を求めることにしたのです。
このような場合には、「各案の特徴をご考慮の上で、体制案を決定いただければと存じます」と述べるとよいでしょう。
これにより、相手に対して丁寧な表現で、考えることを要求できるのです。
この言葉を使用する場合には、「の上」の使い方に注意しましょう。
これは、少し簡素な表現になります。
冗長に言いかえて「~してから」や「~した上で」としたほうが分かりやすくなる場合もあるのです。
それぞれ一長一短ですので、状況に応じて上手に使い分けるのがよいでしょう。
「ご考慮の上」を使った例文
「ご考慮の上」を使った例文を挙げます。
例文のように、何を考えるか、考えた上で何をするのかの二点を盛り込んで文章を作成すると、分かりやすい表現になるでしょう。
・『各案の特徴をご考慮の上、決定くださいますと幸いです』
・『部門方針をご考慮の上で、決定いただければと存じます』
・『課題への対応策をご考慮の上で、来年度の方針に盛り込んでいただけますか』
「ご考慮の上」の類語と敬語での言いかえ
それでは「ご考慮の上」の類語と敬語での言いかえを説明します。
「ご考慮の上」の類似表現
「ご考慮の上」の類似表現には、「お考えの上」があります。
「考慮」と「考え」は、同じ意味で使用できる類似の言葉だと言えるのです。
「ご考慮の上」の敬語表現
「ご考慮の上」を、別な敬語表現で言いかえるとどうでしょうか。
たとえば、「ご考慮いただいた上」のように言いかえできます。
まとめ
このように「ご考慮の上」は、「考えてから」をフォーマルに表現するためのフレーズです。
ビジネスでも使用できる言葉ですので、おぼえておくとよいでしょう。