ビジネスシーンとしては少し暑苦しい「精一杯努力させていただきます」という表現があります。
このような表現をスマートに使うこなす方法について解説していきます。
「精一杯努力させていただきます」とは?
ビジネスシーンでは「精一杯努力させていただきます」という表現をすることがあります。
しかし、新人営業でもない限り、その言葉は軽い失笑を買うケースが多いでしょう。
「精一杯努力させていただきます」という言葉自体は誠意がこもった表現であり、前向きな姿勢を感じます。
しかし、とらえられ方が額面通りと限らないのが難しい所でもあります。
「精一杯努力させていただきます」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは「精一杯努力させていただきます」は、どのような場面で使われるのでしょうか。
想像してみてください得意先先から「来年度の費用は10%減少を希望します。
ただし、サービスレベルは維持してください」と言われた場合のことを。
このような場合に「精一杯努力させていただきます」という表現を使うことが多いのです、相手に対して無下に断ることもせず、とはいえ同意することを保留した状態を表しているのです。
それ故に、使う場面と相手には注意が必要です。
相手が失笑してくれるのならまだよいです。
相手によっては、「確約のない努力の予定ではなく、確実な結果を聞きたいのですが」と問い返されてしまう事もありえるのです。
「精一杯努力させていただきます」を使った例文
それでは「精一杯努力させていただきます」を使った例文を挙げていきます。
いずれの例文を見てもわかる通り、困難であること、フルコミットで着ない場合の言い逃れとして使うケースが多いのです。
・『満額は難しいですが、精一杯努力させていただきます』
・『10%は厳しいですが、精一杯努力させていただきます』
・『精一杯努力させていただきますが、お約束はできません』
「精一杯努力させていただきます」の類語や敬語での言いかえ
それでは「精一杯努力させていただきます」の類語や敬語表現には、どのようなものがあるのでしょうか。
「精一杯努力させていただきます」の類似表現
「精一杯努力させていただきます」の類似表現としては「善処させていただきます」があります。
意味はほとんど一緒ですが、少し暑苦しさは減少しますので、よりビジネスライクな表現になります。
「精一杯努力させていただきます」の敬語表現
また「精一杯努力させていただきます」を敬語で表現する場合ですが、これは該当する例がありません。
既に敬語表現になっているためです。
ただし、より誠意を現すのであれば、具体的な目標を例示する方法があります。
例えば「10%は難しいですが、5%を目途に精一杯努力させていただきます」と言い換えるのです。
これにより、ただのリップサービスではなく、本当に検討する意思を示すことができ、より丁寧な表現にできるといえます。
まとめ
このように「精一杯努力させていただきます」という表現には文字から想像するものとは違った意味になる場合があります。
そして、場合によっては真逆のニュアンスを持ってしまう可能性があるのです。
これらのことを理解した上で、使う場面と使う相手に注意して使用しましょう。
