この記事では「差し障りのない範囲で」について解説をします。
「差し障りのない範囲で」とは?意味
支障のない範囲で、都合が悪い事情のない範囲でという意味です。
「差し障り」には、支障、ある事柄を行うのに具合が悪い事情という意味があります。
「ない」は存在しないことです。
「差し障りのない」とすると、支障が存在しないという意味になります。
「範囲」は、限られた広がり、区切られた場所のことです。
「差し障りのない範囲で」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
この言葉は、聞き手に何かを尋ねたいときや、何かを行って欲しいときに主に使用をします。
「で」の後には、教えて欲しい事柄や、行って欲しい事柄を表す言葉が続きます。
たとえば、他社のある商品の原価を教えて欲しかったとします。
しかし、商品に関する事柄は他社としては簡単に教えたくないです。
そのようなときに、この言葉を使用します。
はっきりと細かいところまで、いくらと教えてくれなくてもいい、支障のない範囲で教えて欲しいという意味で、この言葉を用います。
差し支えのないところだけを教えてくださいなどの伝え方をすると、聞き手にとってのハードルが低くなり、話しやすくなります。
人間は、一度話し出すと、他のことまで話し出すことが珍しくありません。
支障のないところだけを教えてくださいと伝えたのに、相手はその他のことまで話してくれるのです。
今度は掃除のお願いで説明をします。
部下に給湯室の掃除をお願いしたかったとします。
しかし、部下にも仕事があるので、掃除に時間をかけていると仕事に支障がでます。
掃除をして欲しい、でも仕事に影響を与えない範囲でやって欲しい、このようなときに「差し障りのない範囲で」という言葉を用います。
この言葉自体は敬語ではないので、部下に使用をしても不自然ではありません。
目上の人や取引先の人に対して述べるときには、「で」の後に続く言葉を丁寧にします。
「差し障りのない範囲で」を使った例文
・『差し障りのない範囲で教えていただけますか』
「差し障りのない範囲で」の返答や返信例
「で」の後に続く事柄によって返答内容が変わります。
問いかけの場合は、問題のない範囲で答えます。
お願いの場合は、問題のない範囲で行います。
それができない場合には断っても構いませんが、強く突き放すような言い方にならないように気をつけます。
「申し訳ありませんが」など一言添えると、柔らかく伝えることができます。
まとめ
この言葉は、何かを尋ねたり、何かをお願いしたりするときに使用をします。
こういった一言を添えると、聞き手のハードルが下がり、話しやすくなったり、行ったりしやすくなります。