「保管の程」とは?
ビジネスでの使い方や敬語や言い換えなど分かりやすく解説していきます。
「保管の程」とは?
「保管」は「状態を保ち管理する」の意味で使用される言葉です。
これは、現状を変えない前提で使用されるものです。
たとえば修理のために預かる場合には、保管とは言いません。
いまの状態を「保つ」から、保管という言葉を使用できるのです。
また、「の程」は婉曲表現と呼ばれるものです。
この言葉自体には意味がありませんが、文章を遠回しに表現するために使用されます。
「保管よろしくお願いします」とするよりも「保管の程、よろしくお願します」としたほうが丁寧な印象になるのです。
このような表現は婉曲表現と呼ばれます。
敬語表現では遠回しに表現することで丁寧さを向上させる手法があるのです。
「の程」は、その手段のひとつとして、頻繁に使用される言葉なのです。
「保管の程」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「保管の程」をビジネスで使用する場合、どんな使い方になるでしょう。
たとえば、あなたの会社で新製品を開発しました。
その製品はまだサンプル段階でしたが、非常に価値のあるものでした。
そのため、サンプルについても、厳重に保管する必要があったのです。
このような場合には「厳重に保管の程、よろしくお願いいたします」と述べるとよいでしょう。
これにより、相手に対して丁寧に、保管をお願いできるのです。
この言葉を使用する場合には、冗長な表現になることに注意が必要です。
「の程」は遠回しな表現にするための言葉です。
遠回しな表現は、文章が長くなることとイコールなのです。
文章全体のバランスを考えて、長さと丁寧さのバランスをとる必要があるのです。
「保管の程」を使った例文
「保管の程」を使った例文を挙げます。
例文のように「お願いする」を意味する言葉と組み合わせて使用するとよいでしょう。
・『保管の程、宜しくお願いいたします』
・『厳重に保管の程、お願い申し上げます』
・『こちらに保管の程、心よりお願いいたします』
「保管の程」の類語や敬語での言いかえ
「保管の程」の類語や敬語を解説していきます。
「保管の程」の類似表現
「保管の程」の類似表現には、「保管くださいますよう」があります。
「のほど」と「よう」は、同じような目的で使用される言葉です。
どちらも遠回しな表現を生じさせるための言葉ですので、文脈に応じて上手に使い分けるとよいでしょう。
「保管の程」の敬語表現
「保管の程」を敬語表現にするとどうでしょう。
たとえば「保管いただけますよう」に言いかえできます。
まとめ
このように「保管の程」は、保管をお願いする場合に使用するフレーズです。
文章が冗長になる可能性がある言い回しですので、注意しながら使用しましょう。