この記事ではビジネスシーンでもしばしば使われる言葉の「俗世に疎い」について、その意味や使い方や言い換え等を分かりやすく説明します。
「俗世に疎い」とは?意味
「俗世に疎い」の読みは、「ぞくせにうとい」または「ぞくせいにうとい」です。
この慣用句における「俗世」とは、「世の中や、世間」を意味する言葉で、どちらかと言うとネガティブな意味で使われることの多い言葉です。
また「疎い」には色々な意味がありますが、ここでは「知識や理解が不十分であることや、関心がないこと」の意味で使われています。
従って、「俗世に疎い」とは、「世の中や、世間一般に関心がなかったり、知識が不足していること」の意味として使われています。
この言葉は広く慣用句的に使われていますが、実は誤った表現なのです。
正しくは「世事に疎い」もしくは「俗事に疎い」と表現すべきなのです。
ここで「世事」は「世間のことや、世の中のこと」を意味する言葉で、「俗事」は「世の中の雑事」を意味する言葉です。
一見、「俗世」でも良い様に思えますが、「関心がなかったり、知識がなかったりする」のは「世間」そのものではなく、「世間で起きている事柄」なので、「世事に疎い」もしくは「俗事に疎い」とすべきなのです。
以上の様に、主題の「俗世に疎い」は間違った表現ですが、以降も本来は間違っている表現で記事を進めます。
使い方等は、正しい「世事に疎い」もしくは「俗事に疎い」に言い換えて覚えてください。
「俗世に疎い」の使い方や使われ方、使うときの注意点
重大な事項ではないけれど、その時々で世間一般で話題となっている事柄は次々と発生します。
世代間ギャップは別にして、同じ世代においても、こうした情報に非常に敏感でよく知っている人もいれば、無関心で知らないと言う人もいます。
後者の人が「俗世に疎い人」なのです。
ビジネスにおいては、仕事をスムーズに進めるために、仕事上関係のない雑事の話題が挨拶の後、本題に入る前に取り上げたりされることがあります。
そんな時に、振られた話が分からない場合に、「そうなんですか、俗世に疎くて知りませんでした」などと答えたりされることもある表現です。
「俗世に疎い」を使った例文
・『彼は俗世に疎すぎて、ワイワイ話す相手としてはつまらない人です』
・『申し訳ありません。俗世に疎くてその話は全く知りませんでした』
・『俗世に疎いことが、コミュニケーションが上手に取れない原因となることもあります』
「俗世に疎い」の類語や言い換え
先に記したように「俗世に疎い」は間違い表現であり、正しくは「世事に疎い」もしくは「俗事に疎い」と言い換えるべきです。
また「世事」の類語としては「世塵」が、「俗事」の類語としては「俗塵」が挙げられるので、「世塵に疎い」や「俗塵に疎い」と言い換えることも出来ます。
まとめ
「俗世に疎い」とは、「世の中や、世間一般に関心がなかったり、知識が不足していること」を意味して、広く慣用句的に使われている言葉です。
しかしこの表現は間違いで、正しくは「世事に疎い」もしくは「俗事に疎い」と表現すべきです。