「お渡しいただきたく存じます」の意味と使い方を解説していきます。
正しい敬語を覚えていきましょう。
「お渡しいただきたく存じます」とは?意味
「お渡しいただきたく存じます」とは「お渡しください」の改まった言い方になります。
持参したカレンダーや商品サンプルを担当者に手渡して欲しい場合などに用います。
もともと「お渡しいただきたく存じます」は「お渡しいただく」と「存じます」が連なった言葉です。
それぞれ謙譲語としての意味合いがありますが、二重敬語とは異なり、会社のあらゆるシーンで使われています。
ちなみに末尾の「いただきたく存じます」は「お願いします」と同じように使われています。
そのため「ご確認いただきたく存じます」や「ご理解いただきたく存じます」など他の言い回しにも応用できます。
敬語の引き出しに入れておくと、とても便利な言葉です。
「お渡しいただきたく存じます」の上司や目上に使うときの注意点
「お渡しいただきたく存じます」は、目上の方に対して使えます。
知的な言い方なので、相手を敬いたいシーンで安心して使えます。
「渡してください」だと、とげがあるように聞こえてしまうため、丁重にお願いしたい場合に適しています。
例えば受付で「営業の方にお渡しいただきたく存じます」や「広報の鈴木様にお渡しいただきたく存じます」と依頼するシーンでも使えます。
「お渡しいただきたく存じます」は第三者を介して、ある人に資料や物品を手渡ししたい時につかいます。
そのため「誰に届ければいいのか」分からないと、肝心の資料が迷子になってしまう恐れもあります。
相手を困らせないためにも、必ずどの課の誰に届けてほしいのか明確にしておきましょう。
またこの表現のほかにも「お渡しください」や「お渡し頂ければ幸いです」そして「お渡し頂けますでしょうか」もあります。
状況に応じた、自然な言い方も身に付けていきましょう。
「お渡しいただきたく存じます」を使った例文
・『御社の従業員の皆様に、ぜひお渡しいただきたく存じます』
・『恐れ入りますが、こちらの資料をお渡しいただきたく存じます』
・『技術部の山田様に、こちらのデータをお渡しいただきたく存じます』
「お渡しいただきたく存じます」の返答や返信例
「お渡しいただきたく存じます」と依頼を受けたら、どのような対応をすればいいのでしょうか。
「お渡しいただきたく存じます」は商品サンプルや画像などを、他の担当者に届けてほしい場合に使います。
そのため返信文には責任をもって担当者に受け渡すことを、明記しておきましょう。
「かしこまりました。
後ほど、田中にお渡しいたします」や「ご連絡ありがとうございます。
頂いた資料は、先ほど田中にお渡しいたしました」など状況に応じて使い分けていきます。
まとめ
「お渡しいただきたく存じます」の意味と正しい使い方をチェックしました。
「お渡しいただきたく存じます」は「お渡しください」の謙遜した言い方です。
取引先に対して使える、とても丁寧な表現なので覚えておきましょう。