この記事では、ビジネスシーンでもしばしば使われる慣用句の「身を案じる」について、その意味や使い方や言い換え等を分かりやすく説明します。
「身を案じる」とは?意味
「身を案じる」の読みは「みをあんじる」で、「相手の方や、対象とする人を心配すること」を意味する慣用句です。
この慣用句で使われている「身」は、「身体や身分や立場」などを意味し、また「案じる」には、「心にかけて心配すること」の意味があることから、「身を案じる」は冒頭の意味となるのです。
この言葉は、対象とする人の健康状態のみならず、その人の心情や置かれた厳しい状況等、色々な事項を「心にかけて心配する」意味で使われます。
またこの慣用句は、「身を案ずる」との表現で使われることも少なくありません。
こちらの表現は少し古い文体と言えるでしょう。
「身を案じる」の使い方や使われ方、使うときの注意点
「身を案じる」のは、多くの場合は家族や親友などのごく親しく、身近な人と言えます。
従って、ビジネスシーンでは、普段同じ職場で机を並べて仕事をしている上司や同僚等に対して使われることが多いと言えます。
また、この慣用句は、他人のことを「心にかけて心配する」場合だけでなく、自分自身の「身を案じる」場合にも使うことが出来ます。
例えば、異動時期に、地方への異動などの好まぬ異動が発令されないかと心配したり、上司に強く意見を述べ、上司が怒っていないかと心配するような場合に「自分自身の身を案じています」等と使うことが出来ます。
ちなみに、この慣用句は敬語表現ではないので、目上の人等に使う場合には、「御身を案じておりました」のように、敬語表現として使う必要があります。
「身を案じる」を使った例文
・『両親を立て続けに亡くして落ち込んでいるAさんの身を案じています』
・『同期の仲間が係長に昇進する中で、取り残されたB君の身を案じています』
・『仕事に忙殺されていた課長が、休む間もなくアメリカに出張しました。課員一同、課長の身を案じています』
「身を案じる」の類語や言い換え
「身を案じる」は、「気にかけたり、ことの成り行きに心を悩ますこと」を意味する「心配する」や、「安全だろうかと心配すること」を意味する「安否を気遣う」や、「非常に心配すること」を意味する「胸を痛める」等と言い換えることが出来ます。
まとめ
「身を案じる」とは、「相手の方や、対象とする人を心配すること」を意味する慣用句です。
この慣用句は、心身の健康だけでなく、様々なことを心配する場合に使われます。
また、ごく親しい身近な人を心配する際に使われると共に、自分自身のことを心配する場合にも使うことが出来ます。