「アゴアシ代」とはなんの代金を指すのでしょうか。
今回は、「アゴアシ代」の意味と類似表現について解説します。
「アゴアシ代」とは?
「アゴアシ代」とは、「食事代と交通費」を意味する言葉です。
「アゴアシ代」の使い方や使われ方、使うときの注意点
ビジネスで人を招く際は謝礼とは別に必要な経費を支払うことがあります。
移動する際に発生する食事代と交通費を指す言葉が「アゴアシ代」です。
「アゴアシ代」の「アゴ」が指すのは顔の一部で口の下側の「顎」のことです。
人が食事の際に顎を動かしもぐもぐと感で食べる様子から食事にかかる費用のことを「アゴ」と表現します。
「アゴアシ代」の「アシ」は「足」を意味します。
人が移動するときに足を使って歩く様子から移動にかかる費用のことを「アシ」と表現します。
「アゴアシ代」というのは昭和の頃からある用語です。
限られた業界でしか通用しない特殊な専門用語を「業界用語」といいますが、サラリーマン業界つまり会社勤めている人たちの間でのみ使われる会社用語の一種として「アゴアシ代」が使われています。
遠方から人を招くときや出張のときなどに会社が食事代や交通費を支払ってくれる場合は「アゴアシ付き」と表現し、「アゴアシ代が出ない」と表現する場合は自己負担です。
出張手当のなどの形で実費が支払われる以外にも迎えのハイヤーが来たり食事を用意してくれたりな「アゴアシ代」が現物支給されることもあります。
「アゴアシ代」に具体的な基準はなくケースによって異なります。
会社によってそれぞれ基準が設けられており100キロ以上なら飛行機移動OK、50キロ以下なら新幹線不可など一口に「アゴアシ代」といっても金額には違いがあります。
経費精算についておおらかだった時代は「アゴアシ代」として新幹線料金や規定の食事代を受け取っておきながら在来線での移動や立ち食いそばで食事を済ませるなどして差額を懐に入れて小遣いにするサラリーマンが少なくありませんでした。
会社側も細かいことを追求せず黙認するのが慣例化していましたが、現代の会社では経費精算のチェックがとても厳しく「アゴアシ代」から小遣いを捻出するのが難しいだけでなく場合によっては経費着服扱いになることもあるので注意が必要です。
「アゴアシ代」を使った例文
・『アゴアシ代が出ないのなら仕事を断ろう』
・『遠方から人を招くとアゴアシ代がかさむので近場の人に依頼する』
・『出張のアゴアシ代は早めに精算しなければならない』
「アゴアシ代」の類語や言いかえ
・マクラ
「宿泊費」を指す言葉です。
「アゴアシマクラ代」と3つそろうと宿泊に伴う出張にかかるすべての経費を意味します。
まとめ
「アゴアシ代」は昭和の頃に誕生した言葉ですが由来やきっかけははっきりしません。
現代でも当たり前に使われている会社用語ですが日常生活ではほとんど使われないため就職して初めて知る人もたくさんいます。
こういった会社用語を使えるようになると大人の仲間入りができるので言葉の意味をきちんと理解して使いこなしましょう。