この記事ではビジネスシーンでも使われることのある「きじょうに振る舞う」について、「机上に振る舞う」の表記が誤りである点や、正しい表記での意味や使い方や言い換え等を分かりやすく説明します。
「机上に振る舞う」とは?意味
「机上に振る舞う」の読みは「きじょうにふるまう」です。
ここで使われている「机上」とは、「机の上」のことで、そこから転じて「理論上のこと、特に現実との間に乖離のあるものや実行不可能なこと」を意味する言葉で「机上の空論」等と使われる言葉です。
一方の「振る舞う」は「動作や行動をすること」の意味を持つ言葉です。
従って、「机上に振る舞う」とは「現実との間に乖離のあるものや実行不可能なことを行う」と言った意味になります。
何となく「机上の空論を敢えて実行する」と言った意味で筋が通るようにも感じられます。
しかし、こうした慣用句表現はなく、これは明らかに「机上」が表記ミスで、正しくは同音異義の「気丈」とすべきなのです。
正しい表記の「気丈に振る舞う」は、「気持ちがしっかりした行動のこと」を意味する慣用句で、本来は大きな悲しみや、危険が迫ることで取り乱すような場面で、「うろたえることなく、しっかりとした行動を取る様」を表現する言葉です。
話し言葉では、同音異義語を使っても間違いは分かりませんが、メール等の文章にすれば、その人が誤って覚えていることが明らかになり、大変恥ずかしいことです。
もちろん、変換ミスを見逃したと言うこともあるでしょうが、無知だと思われることもあり、しっかり読み直すことが大切だと言えます。
以降では、正しい表記の慣用句の「気丈に振る舞う」について、説明を続けます。
「気丈に振る舞う」の使い方や使われ方、使うときの注意点
「気丈に振る舞う」は先に記載した通り、本来は大きな悲しみや、危険が迫ることで取り乱すような場面で、「うろたえることなく、しっかりとした行動を取る様」を表現する言葉です。
従って、ビジネスシーンでは大きな品質トラブルや、クレームに対して、うろたえることなくしっかり対応する様子や、資金繰りで苦しむ経営者が、なんとか出来ると、ひるむことなく資金集めに奔走する様子等に対して使われるます。
「気丈に振る舞う」を使った例文
・『クレームの嵐に中、彼は品質管理責任者として気丈に振る舞い対応している』
・『彼女は先日母親を亡くしたばかりですが、仕事に復帰してからは気丈に振る舞い、寂しさなど全く見せることがありません』
・『あの経営者は、倒産の危険性に押しつぶされるような状況下で、気丈に振る舞っている』
「気丈に振る舞う」の類語や言い換え
「気丈に振る舞う」の類語や言い換えとしては、「弱音を吐かない」や「虚勢を張る」や「肩肘を張る」等が挙げられます。
まとめ
主題の「机上に振る舞う」は、同音異義語の「気丈」を使うべき所を「机上」と表記間違いされたものです。
正しい表記の慣用句の「気丈に振る舞う」は、「気持ちがしっかりした行動のこと」を意味するもので、本来は大きな悲しみや、危険が迫ることで取り乱すような場面で、「うろたえることなく、しっかりとした行動を取る様」を表現する言葉です。