この記事では「嬉しさもひとしお」について解説をします。
「嬉しさもひとしお」とは?意味
うれしさが一段と増すことという意味です。
「嬉しさ」には、自分の望む通りになって満足して喜ばしい、自分にとってよいことが起こり心が明るい、他人から受けた好意に対して感謝しているさまという意味があります。
「ひとしお」は一段と増すさまという意味です。
漢字で書くと「一入」となります。
染め物を染め汁に1回浸けることという意味も持っており、そこから転じて、染める前に比べて染め汁に浸した後の方がより一層濃くなるように、その状態よりも前の段階や通常の状態よりも、何らかの事柄によって、程度が一段と増すことに使用をします。
「嬉しさもひとしお」の使い方や使われ方、使うときの注意点
この言葉は、自分にとって喜ばしいことがあり、それによってうれしいという気持ちの程度が増すことを指して用います。
何らかの事情があって、その前の段階や通常の状態よりも、うれしいという程度が増すときに用いるもので、普通のうれしさには用いることは少ないです。
たとえば、イベントを企画していたとします。
イベントが成功するように、長い時間をかけて計画を練り、入念に準備をして当日を迎えました。
その甲斐あって、イベントは無事に成功をしました。
イベントが成功して欲しいと思っていたので、その通りになってうれしいです。
イベントでは、来場した人たちが喜んでくれて、多くの人が笑顔でした。
来場者に楽しんでもらえたのです。
イベントを成功させたというだけでなく、さらに来場者にも喜んでもらえた、その事情もあって、より一層うれしさが増す、そういったときに「嬉しさもひとしお」を用います。
より一層うれしさが増すような理由を添えて用いると「ひとしお」が意味するものが伝わります。
「嬉しさもひとしお」を使った例文
・『苦労をして成功させたので嬉しさもひとしおです』
・『多くの方が祝福してくださり、嬉しさもひとしお』
「嬉しさもひとしお」の返答や返信例
なぜうれしいのかが語られることがあるので、その話に耳を傾けましょう。
この言葉自体に返答するというよりも、うれしい事柄についての話に対して返答をします。
相手が喜んでいるので、一緒に喜んであげるとよいでしょう。
誰かが一緒に喜んでくれると、喜びが一層大きくなります。
まとめ
この言葉は、うれしいという気持ちの程度が一段と増すことを指して用います。
たんにうれしいというのではなく、何らかの理由があってうれしい程度が増すときに用いるものです。
どういった理由があってうれしさが増すのかその理由も添えて「ひとしお」という言葉を使うと、聞き手に気持ちが伝わりやすくなります。