「気持ちを汲む」とは?使い方や言い換えなど、ビジネスでも使える言葉を分かりやすく解説していきます。
「気持ちを汲む」とは?
「気持ち」は、「物事に接した際に、心の中に抱く感情や考え方」を示す言葉です。
これは良い感情にも悪い感情にも使える言葉でり、「気持ち」という言葉自体にその色はないと言えます。
また、「汲む」は二つの意味で使用される言葉です。
ひとつは、液体をすくいあげる行為を示して「汲む」と表現します。
もうひとつは、流派や流儀に属する、関係することを「汲む」と表現します。
「気持ちを汲む」と使用した場合には、前者の「液体などをすくいあげる」ほうの意味で使用されています。
「気持ち」も、液体のように流れやすく、手でつかむのが難しいものであることから、「汲む」という言葉が使用されるようになったのだと推察できます。
「気持ちを汲む」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは「気持ちを汲む」のビジネスでの使い方には、どのようなものがあるのでしょうか。
たとえば、新しい顧客と契約締結の直前までこぎつけたとします。
しかし、あと一歩のところで契約締結に至りませんでした。
そのような場合には、「もっと相手の気持ちを汲む必要がある」と述べるとよいでしょう。
このような使い方をすれば、相手の気持ちをしっかり把握することを指して「気持ちを汲む」と表現できるのです。
この言葉を使う場合、相手に対して直接は使わないほうがよいでしょう。
なぜなら、「気持ちを汲む」は相手の気持ちを察することです。
「気持ちを汲んでくれた」などと受動側で使用する分には良いですが、直接相手に使うべき言葉ではないのです。
相手の気持ちを汲めんでいるかどうかは、自分が判断するべきことではないとも言えます。
「気持ちを汲む」を使った例文
「気持ちを汲む」を使った例文を挙げます。
・『相手の気持ちを汲むことが重要だ』
・『こちらの気持ちを汲むような提案内容だった』
・『そのようなことは、気持ちを汲むまでもなく分かることだ』
「気持ちを汲む」の類語や言いかえ
「気持ちを汲む」の類語や言いかえには、どのようなものがあるのでしょうか。
「心中を察する」
「気持ちを汲む」は「心中を察する」という類語で言いかえできます。
この場合「気持ち」と「心中」が同じ意味になり、「汲む」と「察する」が同じ意味になるのです。
「胸中を察する」
また、「気持ちを汲む」の類語には、「胸中を察する」という言葉もあります。
「胸中」は「胸の内」、つまり「気持ち」と同じ意味で使用されるのです。
まとめ
このように「気持ちを汲む」は、相手の気持ちを察する場合に使用できる言葉です。
「心中を察する」や「胸中を察する」よりも豊かな表現になるので、上手に使いこなすとよいでしょう。