「火種がくすぶる」とは?使い方や言い換えなど、ビジネスでも使える言葉を分かりやすく解釈

「火種がくすぶる」とは? ビジネス用語【一語】

「火種がくすぶる」とはどのような意味を持つ言葉なのでしょうか。

今回は、「火種がくすぶる」の意味と類義語について解説します。

「火種がくすぶる」とは?

「火種がくすぶる」とは、「争い事がスッキリと解決せず騒動の原因になりかねないものが残されていること」を意味する言葉です。

「火種がくすぶる」の使い方や使われ方、使うときの注意点

「火種がくすぶる」「火種」とは「大きな火を付けるために使われる小さな火」のことです。

爆弾を爆発させるためには導火線に着火する必要がありますが、着火に使うマッチやライターなどの小さな火が火種に当たります。

「火種」には大きな火の元となる小さな火という意味から転じて「大きな騒動のきっかけとなる原因」という意味があります。

小競り合いから始まり国家間の戦争になったりちょっとした口論から命の危険を伴う戦いになったりなど、ほんのささいなきっかけが原因で大きな争いが起きてしまうことは現実でもよくあります。

そのような大きな争いの原因になるものを指して「火種」と表現します。

「火種がくすぶる」「くすぶる」には「日が大きく燃えず小さいままグズグズと燃え続けている」という意味があります。

湿った落ち葉や生木に火をつけると炎が上がらず小さい火のままで燃え続けますが、そのような様子が「くすぶる」です。

「火種がくすぶる」というのは「消火したはずなのに隠れたところの小さな火を消しきれずグズグズと燃え続けているさま」を表します。

表面上は沈下したように見えても完全には消しきれておらず何かのきっかけがあると燃え残った小さな火種が一気に広がり再び大きな炎になりかねない様子を指す言葉で潜在的に残る脅威を意味します。

ビジネスにおける「火種がくすぶる」には「表面上は争いがおさまっているが何かのきっかけで再燃する恐れがある」という意味で使われる表現で、和解したが再び争いが起きる可能性があるときや一応解決したが根本原因がそのままであるときなど潜在的リスクが残る状況を表しています。

「火種がくすぶる」というのは表面上大きな争いが起きていないときに使います。

現時点ですでに争いが表面化している、すでに争いが起こっている場合には使いません。

基本的には一度起きた争いがいったんおさまっているときに使いますが、潜在的に脅威を抱えている状態であれば過去に争いが起きていなくても「火種がくすぶる」という表現を用いるのは間違いではありません。


「火種がくすぶる」を使った例文

・『知的財産侵害については和解が成立したが感情的なしこりは残り続けたままであり火種がくすぶり続けている』
・『全会一致で新社長が選出されたが派閥感の対立は解消されておらず水面下では火種がくすぶる状態だ』
・『反対派を力で押さえ込めば火種がくすぶるのも当然だ』

「火種がくすぶる」の類語や言いかえ

・爆弾を抱える 「何かのきっかけで大きな騒動が起きかねない原因を抱えていること」を意味する言葉です。

「火種がくすぶる」がじわじわと広がる小さなトラブルの種を指すのに対し、こちらは瞬時に大騒動になりかねないスキャンダルや不祥事など一発で会社が傾くほどの強烈なリスクに対して使われる表現です。

まとめ

「火種がくすぶる」というのはビジネス以外でも使われる一般的な表現です。

物事がわだかまりなくスッキリ解決することは現実的には多くありません。

知っていて当たり前の言葉として広く使われているので言葉の正確な意味を理解しておきましょう。