みなさんは、ビジネスシーンで「お見苦しいと思いますが」という言葉を使ったことはありますか?
今回は、この言葉の意味、使い方と注意点、言い換えについて詳しく解説していきます。
「お見苦しいと思いますが」の意味とは?
「見苦しい」は、「見ていて不快になる様子、醜いさま、見ていられない状況」といった意味合いがあります。
その「見苦しい」に丁寧語の「お」を付けたのが「お見苦しい」です。
「思いますが」は、「そのように感じられる場合でも」といったニュアンスがあり、その後に続く言葉には、相反するニュアンスを伝える流れになります。
つまり「お見苦しいと思いますが」は、「見ていて不快に感じる場合であっても」といった意味合いの言葉と言えます。
「お見苦しいと思いますが」の使い方と注意点
「見苦しい」状況に対しては、「見ていると不安になる」といった心理が働いています。
未完成な状態、つまり未熟なものや、常識に反する事柄などが当てはまります。
また、「お見苦しい」は、「見苦しい」に接頭語が付いた表現ですが、「お見苦しいと思いますが」を使う場面では、「見苦しい」行動を取っているのは“こちら側”で、それを見ているのが“相手側”である状況です。
そうなると、自分の「見苦しい行動」に対して、丁寧表現を用いていると受け取られる可能性が生まれてしまいます。
では、どのように表現を工夫すれば、相手に正しく伝えられるでしょうか。
「お見苦しいと思いますが」の言い換え
ビジネスシーンなどにおいて、「お見苦しいと思いますが」といったニュアンスを伝えるための工夫を、いくつか例を見ながら考えてみましょう。
・『見苦しいところをお見せするかと思いますが』
「見苦しい」行動はこちら側。
「見てもらう」行動は相手。
この状況を踏まえて、相手の行動に対してのみ、丁寧表現の接頭語「お」を付けた言い回しにしています。
また、「思います」はカジュアルな表現ですので、かしこまった場面ではあまり使われませんが、敬語としては正しい言い回しになっています。
・『見苦しいところをお見せして申し訳ございません』
見苦しい様子を相手に見せてしまったことに対して、お詫びを伝えた場面です。
正しい敬語表現として、目上の相手に対して使うことが出来る言い回しです。
・『お恥ずかしい限りですが』
「見苦しい」という表現を、「未熟であることが恥ずかしい」というニュアンスとして言い換えた言葉です。
ビジネスシーンをはじめ、様々な場面でよく使われている言葉です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「お見苦しいと思いますが」は、相手に対して「未熟であり、見ていて不安にさせてしまうような状況」において使われている言葉です。
丁寧表現をどの言葉にかかるように表現すべきかを考える必要がありますが、ビジネスシーンではよく使われていますので、その時の状況や相手の立場に配慮して、うまく使いこなせるようになりましょう。