この記事では、「ご周知のほどよろしくお願いいたします」の意味を分かりやすく説明していきます。
「ご周知のほどよろしくお願いいたします」とは?意味
「ご周知のほどよろしくお願いいたします」は、「相手に対してある事柄について、広く知らしめて欲しいとお願いする時の丁寧な表現」という意味です。
自分たちの会社が移転したり、会議やイベントの会場が変更になったりなど、相手の周囲にいる大勢の人に知ってもらいたい時に使われます。
「ご周知」という言葉になじみがない人もいるでしょうが、文法的に間違っておらず、正しい敬語表現です。
「~のほど」を使うのは、「知らしめてください」と強制する意味をやわらげるためで、こちらも正しい使い方です。
「ご周知のほどよろしくお願いいたします」の成り立ち
「ご周知のほどよろしくお願いいたします」は「ご周知+のほど+よろしく+お願い+いたします」で成り立っています。
「ご」は相手の動作や状態を敬う接頭辞、「周知」は「世間一般に広く知れ渡っていること・また、広く知らせること」という意味、「の」は助詞、「ほど」は断定を避ける表現、「よろしく」は「よい」の丁寧語、「お」は自分の動作をへりくだる接頭辞、「願い」は動詞「願う」の連用後で「実現して欲しいと思うこと」という意味、「いたします」は「する」の謙譲語「いたす」の丁寧語表現です。
尊敬語と謙譲語、丁寧語が使われていますので、目上の人に使えます。
「ご周知のほどよろしくお願いいたします」の言葉の使い方や使われ方
「ご周知のほどよろしくお願いいたします」の言葉の使い方や使われ方は以下の通りです。
『会場変更の件、ご周知のほどよろしくお願いいたします』
会議やイベントが行われる会場が変更になったことを、相手側の出席者に広く知らせて欲しいとお願いしてます。
当然、関係者には既に連絡を入れていることが前提で使われます。
『上記の通り社名を変更いたしましたので、ご周知のほどよろしくお願いいたします』
企業が社名を変更したことについて、取引先や業者などに広く知らしめて欲しいとお願いしています。
「ご周知のほどよろしくお願いいたします」の類語や言いかえ
「ご周知のほどよろしくお願いいたします」の類語や言いかえは以下の通りです。
「ご周知いただけますようお願いいたします」
「いただけますよう」は動詞「もらう」の可能形謙譲語「いただける」に丁寧語「ます」、希望や願望の助詞「よう」が付いた連語で、「周知してもらいたい」というへりくだった表現です。
「皆様にご周知ください」
「ご周知ください」だけでも十分に意味が通じ、スッキリした言い回しになります。
文章の語尾に使う場合にはこちらの表現が良いでしょう。
まとめ
今回は「ご周知のほどよろしくお願いいたします」について紹介しました。
「ご周知のほどよろしくお願いいたします」は、「他の人達に広く知らしめて欲しいとお願いする時の丁寧な表現」と覚えておきましょう。