ビジネスで用いる「予めご理解ください」についての解説です。
「予めご理解ください」とは?意味
「予めご理解ください」は、前もって理解してほしいという意味です。
よって、ビジネスにおいては相手の方に対して理解ということを強要することを意味します。
強要することになるため、目上の方やお得意様には使用することはふさわしい言葉ではなく、理解という部分が表現上分かるという意味をストレートに表現しているため、理解しろという命令に聞こえる言葉でもあります。
「予めご理解ください」の言葉の使い方や使われ方、使うときの注意点
「予めご理解ください」は、目上の方やビジネスパートナーの企業の方々に対して使用するのはご法度です。
なぜなら、この言葉は命令に近いので「ご了承願います」と称したほうが、理解とストレートに述べるよりスマートな印象になります。
「予めご理解ください」を使った例文
・『商品の返品については、初期不良を除き返品及び交換はできませんので、予めご理解ください』
この例は、実は、間違った日本語の商品説明欄で、中国製の商品を日本語に翻訳した場合に起きる言葉の違いです。
この解釈では、商品の返品に対する規約は、初期不良の身だということを理解しろという意味になり、実は失礼な商品説明になります。
よって、日本の製品で日本語の監修がきちんとしているものは、「ご了承ください」という形で理解しろという言葉を稜々という形でぼかしてスマートに表現をしているのです。
「予めご理解ください」の返答や返信例
「予めご理解ください」に対する返信および返答は、実は、企業側が返答や返信を認めていないケースもあります。
たとえば、商品の故障などはそれ以外の対応はできないと記載している場合、そのことを理解したうえで商品を使用するしかありません。
なのでこの言葉への返信は、不可能であえて返信をするなら苦情を入れたりするか商品の返品を自ら行い、苦情を入れるなどで自ら「予めご理解ください」に対して、「嫌です」ということはできないでしょう。
もし、「嫌です」といった場合、ビジネスはそこで終了になりますので相手のビジネスの提案を否定して拒否したい場合以外正直に「嫌です」と言わないほうが良いでしょう。
まとめ
「予めご理解ください」というのは一応丁寧語なんですが、問題は、強制である点です。
この言葉を持ち出す側のほうにマージンがあるがゆえ、強制で、「理解」できない場合、相手側はビジネスを打ち切ることが可能なのでこの言葉は実は相手に対する強制を強いる言葉になります。
よって、この言葉を用いるビジネスパートナーに対しては絶対に契約書を確認すべきです。
そうしないと思わない落とし穴があり、損害を被る確率も否定できず、「予めご理解ください」という言い方自体がかなり上からなので、相手側は自分の企業のほうが権力があると思っているがゆえ図に乗っており、契約書の確認は絶対です。
逆に、「ご了承願います」のような言い方をしてくる場合、自分の企業に限界があると述べているか、対等な取引を持ち掛けていると予想できますが、こちらも契約書などを確認したほうがビジネスにおいては自分たちの損害などを把握できますのでビジネスにおいては、「予めご理解ください」は相手側の企業のほうが図に乗っていると解釈してもよいでしょう。