「不躾ではございますが」とは?
ビジネスでの使い方や、敬語での言い換え方法などについて、分かりやすく解説していきます。
「不躾ではございますが」とは?
はじめに「不躾ではございますが」の意味を解説していきます。
「不躾」は「ぶしつけ」と読みます。
これは「しつけがなっていない」という意味を持つ言葉です。
また、「ございます」は「ある」を意味する丁寧語です。
これに「が」を付けることで逆説の形で語尾を終わらせているのです。
「不躾」は「しつけ」ができていないことから、「無礼」や「失礼」を意味します。
しつけがなっていないので、礼を失するのです。
これを自分で称することで、相手に対してへりくだっているとも言えます。
これらのことから、「失礼ですが」という言葉を、言い換えたのが「不躾ではございますが」だと言えるのです。
「不躾ではございますが」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは「不躾ではございますが」のビジネスでの使い方・使われ方には、どのようなものがあるのでしょうか。
たとえば、あなたが取引先と契約交渉していたとします。
来期のシステム運用費用に関する交渉でした。
しかし、あなたの会社ではコスト削減要求が厳しく、従来の金額で継続できない状況でした。
そのため、あなたは取引先に運用費の削減をお願いすることにしました。
このような場合には「不躾ではございますが、来期の運用費を幾分か下げていただけないでしょうか」と述べるとよいでしょう。
これにより、金額を安くしろという「不躾」な内容を要求していることを、自分で認識していると、相手に伝達できるのです。
この言葉を使う場合の注意点は、意味をしっかり理解することです。
「不躾」は「しつけ」が「なっていない」ことです。
そのため、相手に対して失礼なことを言ったり、したりする場合に使用します。
この意味をしっかり理解したうえで、逸脱しない範囲で使用する必要があるのです。
「不躾ではございますが」を使った例文
ここでは「不躾ではございますが」を使った例文を挙げていきます。
例文のように相手に対して失礼と思われる内容を言及する前に、「前置き」として使用するとよいでしょう。
・『不躾ではございますが、費用削減をお願いできますでしょうか』
・『不躾ではございますが、明日までに対応けますでしょうか』
・『不躾ではございますが、すぐに書面をいただきたく』
「不躾ではございますが」の類語や敬語での言いかえ
それでは「不躾ではございますが」の類語や敬語での言いかえには、どのようなものがあるのでしょうか。
「不躾ではございますが」の類似表現
まず「不躾ではございますが」の類似表現について解説します。
「不躾」は「失礼」との言い換えが可能です。
表現は異なりますが、意味は概ね同じになります。
「不躾ではございますが」の敬語表現
つぎに「不躾ではございますが」を別の敬語表現で言い換えるとどうでしょうか。
例えば「失礼ではございますが」という言い換えが可能です。
まとめ
このように「不躾ではございますが」という表現は、相手に何かを依頼する場合などに「前置き」として使用できる言葉です。
ビジネスで使用する機会もあるので、覚えておくと便利でしょう。