みなさんは、ビジネスシーンで「遅くまでお疲れ様です」という言葉を使ったことはありますか?
今回は、この言葉の意味、使い方と注意点、言い回しと言い換えについて詳しく解説していきます。
「遅くまでお疲れ様です」の意味とは?
「遅くまで」は、「遅く」+「まで」という言葉の組み合わせです。
「遅く」は、時間的な経過を表す言葉で、ある時刻や期限よりも過ぎた状態を意味します。
「まで」は、物事についての広さや幅を表す言葉です。
ですから、「遅くまで」は、「決められた時刻や期間を過ぎた状態のところ」であることを表す言葉です。
「お疲れ様です」は、「お疲れ様」+「です」という言葉の組み合わせです。
「お疲れ様」は、「お疲れになったあなた様」というニュアンスがあり、物事に取り組む相手に対して丁寧な表現で労った言葉です。
「です」は、断定表現の「だ」を丁寧にした言い方の言葉です。
つまり「遅くまでお疲れ様です」は、「時間を過ぎてもなお、取り組みを続けているあなたは、疲れているでしょう」という意味合いがあり、相手を労う場面でとてもよく使われている言葉です。
「遅くまでお疲れ様です」の使い方と注意点
「遅くまでお疲れ様です」は、ビジネスシーンをはじめ様々な場面で使われていますが、目上の上司に使えるかどうかが気になるところです。
敬語表現としては軽めの部類になりますが、「遅くまでお疲れ様です」が、「相手の心身の疲労や真面目に取り組む姿勢」に対して丁寧な言葉で労うのが目的で使われることから、言葉そのものが“思いやりのニュアンス”を持つため、目上の上司に対しても失礼なく使うことが出来ます。
注意点としては、同じ場面で、「遅くまでお疲れ様です」に類似した「ご苦労様です」を使ってしまうことです。
「ご苦労様です」は「ご苦労をなさったあなた様」という意味合いがありますが、「その取り組みが苦労したかどうか」を評価するのは、目上の人の役目であることから、「ご苦労様です」は、目上から部下に対する言葉であることが分かります。
ですから、「遅くまでお疲れ様です」と「ご苦労様です」を使う際は、相手の立場や状況を見極める必要があります。
「遅くまでお疲れ様です」の言い回しと言い換え
ビジネスシーンで、「遅くまでお疲れ様です」を使いこなすには、どのような言い回しや言い換えが相応しいか、いくつか例を見ながら考えてみましょう。
・「こんな遅い時間までお疲れ様でした」
定時を過ぎても完了できないほど大変な業務を何とかこなした相手に対し、思いやりと労いの言葉をかけた場面です。
心理学では、「人は何かに貢献できた時、幸福感を感じる」と言われています。
ですから労いの言葉が有ると、「自分の頑張りを見てくれた人がいた」という既成事実となり、達成感と幸福感を得ることが出来ます。
・「遅くまで、ありがとうございました」
時間を過ぎても途中で投げ出すことなく、最後までやり切ってくれた相手に対し、感謝の気持ちを伝えた場面です。
ストレートな表現ですが、飾りのない、心からの言葉として相手に伝わります。
労いの言葉でもあり、お礼の言葉でもあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「遅くまでお疲れ様です」は、相手の取り組みや行動に対して、労いの言葉を伝える時に使う言葉です。
「もし、逆の立場であったら、この言葉を投げかけて欲しいかどうか」を考えた場合、“労いやお礼なんていらない”という人は殆どいません。
ですから、「遅くまでお疲れ様です」は、コミュニケーションの基本であり、人に幸福感を与える言葉であると言えるでしょう。