みなさんは、ビジネスシーンで「鋭意精励」という言葉を使ったことはありますか?
今回は、この言葉の意味、使い方と注意点、言い換えについて詳しく解説していきます。
「鋭意精励」の意味とは?
「鋭意精励」は、「えいいせいれい」と読みます。
「鋭意」は「鋭く意識する」というニュアンスから、「気持ちを集中させる」という意味があります。
「精励」は「精を出して励む」というニュアンスから、「一生懸命努力する」という意味があります。
つまり「鋭意精励」は、「気持ちを集中させて、力を尽くし努力すること」という意味になります。
「鋭意精励」の使い方と注意点
「鋭意」と「精励」は、それぞれ言葉の役目があります。
「鋭意」は副詞に分類され、言葉の意味や様子を説明する働きがあります。
名詞は主語になれますが、副詞は主語になれません。
ですから、「鋭意する」あるいは「鋭意いたします」のような使い方は出来ません。
また、副詞は、基本的に動詞の前に置かれ、その動詞を修飾します。
「精励」は名詞に分類されますので、主語になることが出来ます。
ですから、「精励する」あるいは「精励いたします」という「名詞」+「サ行変格活用」の形として使うことが出来ます。
これらの踏まえると、副詞の鋭意と名詞の精励を並べてひとつの言葉とすることは、あまりないと言えるでしょう。
「鋭意精励」の言い換え
ビジネスシーンで、「鋭意精励」のようあニュアンスの言葉を使いこなすには、どのような言い回しや言い換えが相応しいか、いくつか例を見ながら考えてみましょう。
・「鋭意努力いたします」
「精神を集中して、努力に励みます」という意味合いの言葉として、ビジネスシーンでとてもよく使われています。
・「一生懸命、努力いたします」
ストレートなニュアンスがあるため、必死に取り組む様子を表現する場面で、よく使われています。
・「精一杯、努力いたします」
精力を出し切り、目いっぱい努力する、というニュアンスを伝えることが出来る言い回しです。
ビジネスシーンをはじめ様々な場面で使うことができます。
・「日々精進いたします」
「精進」は「しょうじん」と読みます。
いくつかの意味合いがありますが、ビジネスシーンでは、主に「目の前のひとつのことに集中し、励みます」というニュアンスとして、とてもよく使われています。
「精」の文字が使われていることから、「精いっぱい」あるいは「精神を集中して」といった意味合いを持ち合わせていることが分かります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「鋭意精励」は、「鋭意」と「精励」の二つの言葉の組み合わせであることが分かります。
それぞれに言葉の機能や役目があります。
副詞、名詞といった分類や、どの言葉に対して、どのように作用するのかを理解できると、他の言葉との組み合わせや言い回しに活用することが出来ます。
この機会に、ぜひ理解を深めておきましょう。