「停止せざるを得ません」とは?
ビジネスでの使い方や、敬語での言い換え方法などについて、分かりやすく解説していきます。
「停止せざるを得ません」とは?
はじめに「停止せざるを得ません」の意味を解説していきます。
まず、「せざる」は「しない」を意味する言葉です。
「見ざる聞ざる言わざる」という言葉が有名ですが、これと同じ「しない」の表現です。
つぎに「得ません」は「得ない」からきており、「わけにはいかない」との意味で使用されます。
これらのことから、「停止しないわけにはいかない」という意味を言い換えると「停止せざるを得ません」になるのです。
これには、「やむなく、しかたなく」という意図が含まれることを覚えておくとよいでしょう。
また、「しないわけにはいかない」は「するしかない」と同じ意味になるので、より端的に表現すると「停止するしかない」となります。
「停止せざるを得ません」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは「停止せざるを得ません」のビジネスでの使い方・使われ方には、どのようなものがあるのでしょうか。
たとえば、あなたが取引先と電話していたとします。
相手は、来年度から販売価格を値上げすることにしたのです。
そしてあなたの会社は、それを受け入れられませんでした。
そのため、次年度からは、今まで継続していた取引を停止することにしたのです。
このような場面では「次年度からは取引を停止せざるを得ません」と、相手に述べるとよいでしょう。
ここでポイントになるのは、こちらが残念に思っていることを相手に伝えられるのです。
この言葉を使う場合の注意点は、分かりにくくなることです。
「せざるを得ない」は否定に否定を重ねる表現です。
この種の表現は、結局どちらなのかが分かりにくくなるのです。
「停止せざるを得ません」を使った例文
ここでは「停止せざるを得ません」を使った例文を挙げていきます。
例文からも、「せざるを得ません」という表現に「本意ではない」とのニュアンスがあることが分かるはずです。
・『次年度の取引は、停止せざるを得ません』
・『運航を停止せざるを得ません』
・『交渉を停止せざるを得ません』
「停止せざるを得ません」の類語や敬語での言いかえ
それでは「停止せざるを得ません」の類語や敬語での言いかえには、どのようなものがあるのでしょうか。
「停止せざるを得ません」の類似表現
まず「停止せざるを得ません」の類似表現について解説します。
「せざるを得ません」は「するしかありません」との言い換えが可能です。
表現は異なりますが、意味は概ね同じになります。
「停止せざるを得ません」の敬語表現
つぎに「停止せざるを得ません」を別の敬語表現で言い換えるとどうでしょうか。
例えば「停止するしかございません」という言い換えが可能です。
まとめ
このように「停止せざるを得ません」という表現は、残念な気持ちを表現できる技法のひとつです。
その一方で結論が分かりにくくなる二重否定を使用しているので、十分に注意して使用しましょう。