「ご拝読します」とは?
ビジネスでの使い方や、敬語での言い換え方法などについて、分かりやすく解説していきます。
「ご拝読します」とは?
はじめに「ご拝読します」の意味を解説していきます。
「拝読」は「読む」をへりくだって表現したもので、謙譲語と呼ばれます。
そして、謙譲語は相手に対して使えないというルールがあります。
自分をへりくだって表現するのは勝手ですが、相手をへりくだった形で表現するは失礼になるからです。
そのため、ここでの拝読の行動主体は自分になります。
そして、ここで問題になるのは「ご」を付けていることです。
自分の行動である「拝読」に対して、「ご」を付けて敬語表現にしていることで文法的な誤りになっています。
このように丁寧にしたつもりでも、謙譲語に対して敬語表現すると誤りになります。
自分に対して敬意を表するのは、おかしいのです。
「ご拝読します」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは「ご拝読します」のビジネスでの使い方・使われ方には、どのようなものがあるのでしょうか。
たとえば、あなたが上司から資料を手渡されたとします。
読んでおくようにとのことでした。
このような場面で「ご拝読します」と相手に返答してはいけません。
このような場合は、「拝読します」と返答するのが正しい表現なのです。
この言葉を使う場合の注意点は、誰に対する表現かを意識することです。
謙譲表現の使い方に関する誤用は、へりくだる単語だという認識が希薄なこと、敬意の対象がどこにあるかが不明確なことで起こります。
これらに注意することで、誤用を防げるのです。
「ご拝読します」を使った例文
ここでは「ご拝読します」を使った例文を挙げていきます。
例文で挙げてはいますが、「ご拝読します」は「拝読します」に言い換えるのが正しい表現といえるでしょう。
・『まずはメールで、ご拝読します』
・『いただいた資料を、ご拝読します』
・『こちらの書類を、ご拝読します』
「ご拝読します」の類語や敬語での言いかえ
それでは「ご拝読します」の類語や敬語での言いかえには、どのようなものがあるのでしょうか。
「ご拝読します」の類似表現
まず「ご拝読します」の類似表現について解説します。
「ご拝読します」は「拝読します」との言い換えが可能です。
こちらのほうが、より正しい表現と言えます。
「ご拝読します」の敬語表現
つぎに「ご拝読します」を別の敬語表現で言い換えるとどうでしょうか。
例えば「拝読いたします」という言い換えが可能です。
まとめ
このように「ご拝読します」という表現は、謙譲語表現に敬語を加えてしまった誤用の例です。
どの言葉が謙譲語かと、誰に対するものなのかを意識することで誤用を防げるので、正しく理解する必要があるのです。