「ご注文をお承りします」とは?
ビジネスでの使い方や、敬語での言い換え方法などについて、分かりやすく解説していきます。
「ご注文をお承りします」とは?
はじめに「ご注文をお承りします」の内容について解説していきます。
これは典型的な誤用であり、二重敬語と言われるものです。
ここでポイントになるのは「お承り」です。
「承る」は単語の時点で敬意を含んだ言葉です。
そのため、これに「お」や「ご」を付与して丁寧にすることはできないのです。
また、語尾の「します」も誤りと言えるでしょう。
これは「お受けします」と「承ります」を混同した使い方になっているのです。
この表現を正しく言いなおす場合は「ご注文を承ります」か「ご注文をお受けします」のどちらかになります。
いずれにせよ、間違って使用すると恥ずかしい思いをするので、十分に注意するとよいでしょう。
「ご注文をお承りします」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは「ご注文をお承りします」のビジネスでの使い方・使われ方には、どのようなものがあるのでしょうか。
たとえば、あなたが飲食店の販売員だったとします。
そして、お客様が、注文のためにあなたを呼んでいました。
このような場面で「ご注文をお承りします」と相手に伝えてはいけません。
これでは、注文を「承った」のか、これから「お受けしたい」のかが不明な表現になっているのです。
既に注文を聞いたのであれば「ご注文を承りました」と伝えればよいでしょう。
そして、これから注文を聞きたいのであれば「ご注文をお受けします」と伝えるのが正しいのです。
この言葉を使う場合の注意点は、二つの敬語表現を混在させて使用しないことです。
聞き覚えのある敬語表現を合体させて新しい言葉を作るのは止めましょう。
文法的に誤っているのみならず、何を伝えたいのかすらも分からなくなるのですから。
「ご注文をお承りします」を使った例文
ここでは「ご注文をお承りします」を使った例文を挙げていきます。
例文で挙げてはいますが、「ご注文をお承りします」は誤りです。
正しくは、「ご注文をお受けします」か「ご注文を承りました」に言い換えるのがよいでしょう。
・『ご注文をお承りします』
・『よろしければ、ご注文をお承りします』
・『たしかに、ご注文をお承りします』
「ご注文をお承りします」の類語や敬語での言いかえ
それでは「ご注文をお承りします」の類語や敬語での言いかえには、どのようなものがあるのでしょうか。
「ご注文をお承りします」の類似表現
まず「ご注文をお承りします」の類似表現について解説します。
「ご注文をお承りします」は「ご注文をお受けします」か「ご注文を承りました」との言い換えが可能です。
こちらのほうが、より正しい表現と言えます。
「ご注文をお承りします」の敬語表現
つぎに「ご注文をお承りします」を別の敬語表現で言い換えるとどうでしょうか。
例えば「ご注文を頂戴します」という言い換えが可能です。
まとめ
このように「ご注文をお承りします」は、二つの敬語表現を合体させた誤った表現方法です。
文法的な誤りだけではなく、伝えたい意味も分からなくなるので、正しく修正して使用するのがよいでしょう。