馴染みの少ない敬語があると、たじろいでしまうもの。
「貴方様」の正しい使い方を見ていきましょう。
「貴方様」とは?
日常生活であまり目にすることはありませんが「貴方様」は「あなたさま」と読みます。
もともと「貴方」は「貴いお方」というニュアンスがあった、上品な用語です。
この場合は「様」がついているので、相手を高める言い回しになっています。
「貴方様」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
名前の分からない方に、営業メールをお送りする際に用いられています。
直接の名前や役職名が分からないものの、宛先を冒頭に記したい時に利用してみましょう。
一方で「貴方様」は現代での、使用回数は減ってきています。
人によっては「読み方が分からないし、大げさに思える」と感じることもあるので、他の言い方も心得ておきましょう。
また「相手の名前が分からない時に使う」という原則もあるので、親しい取引先の方、名刺交換をした担当者の方に用いるのはNGになります。
面識がある方に使うのは、控えておきましょう。
「貴方様」を使った例文
・『皆様におかれましては』
・『貴殿におかれましては』
・『貴社におかれましては』
「貴方様」の類語や敬語での言いかえ
こちらのフレーズの類語、そして丁寧な言い方を見ていきましょう。
「貴方様」の類似表現
不特定多数の方にビジネス文書をお送りする際は「皆様におかれましては」といいます。
「貴方様」の取ってつけた印象が無くなっているので、丁寧な日本語に見えます。
「皆様におかれましては、益々ご清栄のこととお喜び申し上げます」と言葉を補います。
「貴方様」の敬語表現
さらに丁寧な言い方に「貴殿」と「貴社」が挙げられます。
「貴殿」は「貴方様」と同じニュアンスの言葉で「あなた」の敬称です。
一方で「貴社」は「御社」と同じニュアンスがあり、とくにビジネス文書で用いられています。
どちらも「貴殿におかれましては」あるいは「貴社におかれましては」とビジネス文書の冒頭で用いていきます。
常套句のひとつなので、覚えておきましょう。
「貴方様」の返答や返信例
もし「貴方様」と書かれたメールが届いたら、その内容を読んで必要な場合のみ返信しておきましょう。
「詳しい資料をいただきたいのですが」とお返しします。
まとめ
「貴方様」の丁寧な表現を見てきました。
ふさわしい敬語を知って、ビジネスシーンに役立ててください。
