自信のない敬語も、数多くあるもの。
「されてください」の丁寧な使い方を見ていきましょう。
「されてください」とは?
病院の待合室などで「お大事にされてください」と言われることがあります。
「〜してください」の変化形で、街の中でよく飛び交っているフレーズです。
「されてください」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「されてください」は馴染みのある日本語ですが、文法としては間違っている表現です。
「されて」は尊敬語のニュアンスがありますが、一方で「ください」と指示の言葉も混じっているので、違和感を与えてしまいます。
「〜してください」あるいは「〜していただけませんか」そして「なさってください」に言いかえて用いてみましょう。
違和感のある日本語は、一度立ち止まって考えることも大切です。
「されてください」を使った例文
・『大事をとって、ゆっくりお過ごしください』
・『くれぐれも、ご自愛ください』
・『お大事になさってください』
「されてください」の類語や敬語での言いかえ
こちらのフレーズの類語、そして丁寧な言い方を見ていきましょう。
「されてください」の類似表現
よく似たフレーズに「させてください」も挙げられます。
相手を主語にした「されてください」ですが「させてください」は自分が主語になっています。
強いお願いの文で用いるため「これまでの恩返しをしたいので、ぜひ当方にさせてください」のように使います。
「されてください」の敬語表現
さらに丁寧な言い方に「なさってください」が挙げられます。
病院でお会計を済ませた患者さんに「お大事になさってください」と声をかける時に使えます。
このほか「お体を大切に」という意味を持つのが「ご自愛ください」です。
自分を慈しむという意味があり、目上の方にも使えます。
ビジネスメールの末尾に「木枯らしが吹く季節になりました。
どうぞご自愛ください」と使用できるので覚えておきましょう。
「されてください」の返答や返信例
「お大事に」というニュアンスで使われていたら「ありがとうございます」と、その優しさに応えておきましょう。
ビジネスメールであれば「お気遣い、痛み入ります」とお返しします。
まとめ
「されてください」の使用方法を見てきました。
正しい敬語を知って、明日の業務に役立ててください。